農業にも、ドローンやセンサーの時代が来た 企業・自治体・大学がタッグ、最新IT農業事情

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農業のハイテク化がどんどん進んでいます(写真:nob baba / PIXTA)
佐賀大学農学部と佐賀県、ソフトウエア開発の「オプティム」(本店・佐賀市、菅谷俊二社長)は8月、IT農業推進で協定を交わした。
ドローンやウエアラブル(身に着けられる)端末など最新機器を駆使し、農作業の省力化や生産物の高品質化を目指す取り組みで、2、3年後の実用化を目指している。
計画の概要やIT農業のメリット、今後の課題などについて、渡邉啓一・佐賀大学農学部長に聞いた。

 

ベテラン農業者の技術をデータとして蓄積

当記事は佐賀新聞LIVEの提供記事です

――なぜ今、IT農業なのか。農業の現状をどう見ているか。

少子高齢化で、農業の担い手が減少しているのが大きな問題。それによって耕作放棄地がどんどん増えている。このままでいくと、日本から農業が消滅してしまうという非常に危機的な状況だ。

解決のためには若手や企業などが農業に参入しやすい状況が必要で、初心者が就農するための障害を減らすのがIT。高齢化する農業者の労力を減らすことも目標にしている。また、技術やノウハウの伝承も大きな問題と考えており、ベテラン農業者の技術をデータとして蓄積し、誰もが必要な時にアクセスできるようにしたい。

――IT農業推進協定における3者の役割分担は。

佐賀大と県は協力しながら、大学付属の農場や県の農業試験場などで技術開発に必要なデータの収集と解析を行う。データの収集に必要な機器やプログラム、システムなどの開発はオプティムが担当する。

佐賀大の重要な役割としては人材育成がある。ITを駆使した農業を学び、将来の農業のリーダー的人材を育てる。ただ、センサーやドローンなどの改良は機械メーカーなどの力が必要になるし、農業現場をよく知るJAの協力も不可欠。さまざまな人たちに参加してもらい、開発の速度を上げていきたい。

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