猫に学びたい!美味しく「ご馳走」になる技術 「おごられ上手」には共通点があります

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上手にごちそうになるために、まず大切なのは、食べ方以前の「あいさつ」「お礼」「会話」です。

「基本中の基本」を、きちんとできていますか?

1:きちんと「あいさつ」と「お礼」ができる
散歩の途中で親しい猫を見つけると、どちらからともなく近づいて、「ちゅっ」。マレーシア・ペナン島でも猫流あいさつを交わしていた。年下の猫のほうが、低い姿勢からアプローチ。乾杯でグラスを合わせる際、「目下のものはグラスの位置を低くする」という人間界の慣例は、猫から学んだもののひとつかもしれない(撮影:新美 敬子)

猫は勝手気ままで、人のことなどまったく気にしていないように見えますが、あれでちゃんと「あいさつ」を欠かさないんです。

猫のあいさつは、鼻をこすり付け合ったり、チューしたりといろいろですが、理由がなければ知らんぷりはありえません。きちんとあいさつができて、年長者をたてるというのは、猫にとっても人間にとっても「生きる基本」です。

あと、ごちそうになったら、猫もきちっと「お礼」を述べます。人の足に体をピタリとくっつけるなどして、感謝の気持ちを伝えてきます。

「あいさつ」と「お礼」、この2つはごちそうになるうえで最も重要なことではないでしょうか。

2:「聞き上手」になって、相手を気持よくする
昼下がりにアムステルダムのバーでひとり休憩していたら、その店の猫がやってきて、話し相手になってくれた。たとえ食べ物を持っていたとしてもむやみに与えるわけにはいかないけれど、何かごちそうしたい衝動にかられた(撮影:新美 敬子)

意外に思われるかもしれませんが、猫はきちんと「返事」をします。うちの猫は「リモくんは、おりこうさんだよね」と話しかけると「にゃ」と返事をします。「今日もいい天気だね」「にゃ」といった具合。

寝ているときに話しかけても、しっぽの先をちょっとだけ動かして、「聞いてますよ、そうですよね」と反応します。

返事、相づちってとても大事ですよね。きちんと返事ができる、きちんと相づちが打てる人とは話していて楽しいもの。

やっぱりごちそうする側だって、どうせなら「聞き上手」な相手と過ごしたいです。別にうまいことをいったり、ウケる話をしなくても、きちんと話を聞いてくれれば、それだけで相手はとても気分がよくなり、「ごちそうしてよかったな」「またごちそうしたいな」と思うものです。

3:ちょっと隙があって、一緒にいて楽しい
うちの猫リモネン(オス・5歳)。隙だらけだから、彼を見ていると心が和む。どれほど満腹になったかを、「もう、おなかがポンポンだよ〜」と、面白いポーズで伝えてくれた。自然に「おいしい猫フードをまた買ってきてあげるね」という気持ちになる(撮影:新美 敬子)

家でくつろいでいる猫は、トロンとした表情で隙だらけ。見ていると、こちらも癒やされ、心が和んできます。

人も同じで、あまりきちんとかしこまって「はいっ、さようでございます!」とやられるより、ちょっとぐらいボケていて、隙があるぐらいのほうが、一緒に食事をしても心が休まります。

また猫は先手を打ったり、策をめぐらすようなマネができません。単純なんです。そういうところも、猫の愛されるポイントのひとつかもしれません。

それと同じで、人もちょっと隙があるぐらいでちょうどいいのではないでしょうか。妙に利にさとかったり、話を裏読みするような人は、一緒にお酒を飲んでいても落ち着きませんよね。

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