就活に役立つ!「会社四季報」使いこなし術【第4回】--志望企業は儲けている?数字の組み合わせで弾き出せ
こうした中で、ライフネットのような倍々ゲームで、売り上げを拡大できる会社は少数派で、多くの企業はもう少し緩やかな変動をしています。
就活生にとって、大事なポイントの1つは過去数年の傾向を見て、売り上げが下がり続けていないかどうかです。 こうした外部の厳しい経済環境はそのとおりなのですが、それとほぼ同じように売り上げが縮み続けている企業があるとすれば、成長力に乏しい会社である可能性は低くないでしょう。
「従来型のやり方から脱せていない」「海外や成長期待への進出も含めて新しい領域に挑んでいない」「挑んでいたとしても目に見える十分な成果を出せていない」「価格下落に翻弄されている」「値段を下げて何とか売り上げを確保しようとしている」--などというようなことが考えられるのです。逆にこの環境下で売り上げを伸ばしている会社は、実力があると評価できそうです。
しかしながら、企業は売り上げだけを稼げばいいのではありません。どれだけ利益を残しているかも同時に問われます。これこそが儲けているかどうかの最も重要な判断材料です。
では利益とは何でしょうか。簡単にいえば「売り上げから、それを稼ぐために使ったさまざまな費用(コスト)を差し引いて残る金額」のことです。何かの商品を売って仮に1000万円の売り上げを稼いでも、それを仕入れるために使ったおカネや、雇った従業員の給料、配送にかかったおカネなどのもろもろがいくらなのか。950万円なら50万円の利益(黒字)。1000万円かかればゼロ。1050万円だったら、逆に50万円の損(赤字)ということになります。