なぜ「日本株は2016年も割安」と言えるのか スパークス・アセット阿部修平社長に聞く
新興国の成長力は低下、日本はマネーの受け皿に
2016年の日本株はどうなるのだろうか。日経平均株価は、第二次安倍政権がスタートした2012年12月を機に上昇ムードに乗り、2012年から2014年までは陽線(年初よりも年末の価格が高くなること)を付けてきた。2012年以降、各年の日経平均株価の上昇率は次のようになっている(いずれも終値ベース)。
2012年・・・・・・約23%
2013年・・・・・・約57%
2014年・・・・・・約7%
ちなみに2015年は、1月5日の大発会での終値が1万7408円。12月7日時点の終値では1万9698円だから、上昇率は約13%だ。大きな混乱がない限り、このまま行けば、年間で見れば陽線を付けそうだ。
もし4年連続で陽線を付ければ、そろそろ「天井ムード」も浮上してきそうなものだが、スパークス・アセット・マネジメント投信の代表取締役社長である阿部修平氏は、なお日本の株価の行方に強気だ。
「中国をはじめとして、新興国の成長率は低下している。これまで年金をはじめとして、多くの機関投資家は、新興国の成長に期待して資金を投じていた。その成長率が落ち込んだことによって、新たな投資先が求められる」。
ではその新たな投資先とは、どこだろうか。「たとえば年金は、あらかじめ見込まれたリターンを実現する必要があるため、リターンが見込めなくなった投資先から引き上げた資金を、キャッシュのまま保有するわけにはいかない。必ず新しい投資先を探す必要がある。その投資先が日本になる可能性は高い」。
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