勝てない個人投資家は何が欠けているのか 資産7億円のカリスマトレーダーが伝授

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資産7億円のカリスマトレーダー、テスタ氏。「勝つ投資家」と「勝てない投資家」の差はどこにあるのだろうか(撮影:今井康一)

11月27-28日、300点超と驚異的な世界最高得点をたたき出して優勝したフィギュアスケートの羽生結弦選手。類まれな才能に加え、「努力し続ける」ことが彼の強さなのだろう。「血のにじむような練習をしてきた」という優勝会見の言葉からも、その練習が想像を絶するものであることがわかる。

実は、「投資」の世界にも努力し続けるトレーダーがいる。それが、今回取材した個人投資家のテスタ氏だ。彼の資産はなんと7億円。最初に投じた資金は約9年間で70倍になった。

相場には「絶対的な必勝法」などない

テスタ氏が得意とするのは、「スキャルピング」と言われる超短時間で行う投資法だ。「動き出すと一定期間は同方向に進む」という相場の特性を活かしたこの手法は、利幅は小さくても、短い時間でトレードが完結するため、利益を得る確率が比較的高いとされる。

また、ポジションを翌日に持ち越さないため、突発的な大暴落に巻き込まれにくいことも特徴だ。テスタ氏は、リスクを抑えながら1日に数百回ものトレードを繰り返し、利益をコツコツ積み上げている。

刻々と生き物のように変わる相場の中で、テスタ氏はなぜ勝ち続けることができるのだろうか。「チャートや板、歩み値(どれだけの株数ガいくらで約定したのかを時系列で表示したもの)などから勝てると思えるパターンを見つけて、ノートに書きとめ、検証している」というが、これ自体は他の投資家とさほど変わらない。

しかし、考え方が根本から違う。初心者投資家の多くは、足元の相場で勝てる方法を探し、もし勝ちパターンが見つかると、その方法で未来永劫勝ち続けられると勘違いしてしまう。

その一方、テスタ氏は「同じ相場は二度とないことを前提にしてさまざまなパターンを想定し、一番有効なアプローチができるような判断力を磨く」ことに専念している。相場に絶対的な必勝法がないことを知り尽くしているからだ。

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