「楽園企業の接待」は、驚くほどスゴかった 一流の人は「生きたお金」の使い方をします!

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そもそも、山田氏は「日本一のドケチ社長」としてテレビに多数出演する有名人。そんな彼が、ムダ遣いにも見える「逆接待」をしていた狙いは何だったのか。

その説明をする前に、逆接待の舞台裏でひそかに行われていた、お笑いコントのような「おカネを払わしてください!」の舞台裏を紹介する。

お笑いコントのような舞台裏の攻防

一見なごやかな「接待」の裏では、接待されたくない、ぜひおカネを払いたい仕入先の部長と、山田氏に釘を刺された店の女将との間で、密かな「攻防」が行われていた。

仕入先の部長「女将さん、すみませんが、山田さんに気づかれないように、今夜はウチに(代金を)払わせてもらえませんか?」

 

仕入先の部長は、今までの習慣から、あくまでも自分が払うことにこだわった。トイレに立つふりをしては、料理店の女将に何度もそう持ちかけた。

仕入先の部長「女将さん、ぜんぜん落ち着かなくて、食事も満足に喉を通りません。なんとか、ウチに払わせてください。どうか、お願いしますよ。山田さんに、われわれがごちそうになるわけにはいきませんから」

 

確かに、お得意様の社長にご馳走になるのは、どうにも落ち着かないだろう。普段、接待し慣れている人が逆に接待されるとソワソワして食事を楽しめない、そんな経験をしたことのある人も多いかもしれない。

しかし、彼の一連の行動は山田氏の想定内で、事前に女将にもしっかりと釘を刺していた。

女将「『もし部長さんからおカネをもらったら、この店は2度と使わんぞ!』と、山田さんにきつく言われております。どうぞ、ご勘弁ください」

 

担当部長が、こっそり支払おうとするのはお見通しだったわけだ。ちなみに、山田氏の接待は、行きつけの店の2階座敷で、自社名にちなんだ「未来鍋」と決まっていた。お酒を一滴も飲まない彼は、自ら鍋奉行をつとめながら、ひたすらひとりでしゃべり続けるのだ。

仕入れ先の部長「……それじゃあ、もう私が接待されるしかありませんね」

 

裏交渉をついに諦めた担当部長は、女将さんにこうつぶやいたという。一方の仕入先部長にとって、「日本一のドケチ社長」にお株を奪われての逆接待は、むしろ苦痛でしかなかったかもしれない。

しかし、「日本一のドケチ社長」が、何の目的もなくおカネのムダ遣いをするはずはない。では、そこにはどんな狙いがあったのか?

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