教育面で男性との平等を享受した女性は、無報酬の仕事を男性と均等に分担し、専門職や技術職に就き、指導的な役割を果たす公算が大きい。こうした前進を強化するため、女性の社会的な権利を保障する法的条項を成立させ、拡大していくべきだ。
金融サービスやデジタル技術へのアクセスを増やすことは、女性の就労率上昇や無報酬の育児・介護・家事の時間減少にもつながる。家庭の機能維持に不可欠な育児、介護、料理、掃除などの無報酬の仕事は、積極的な経済参加を妨げる大きな障害の一つだ。
もし男性がこうした責任をもっと公平に分担し、企業がより柔軟で「育児・介護・家事にやさしい」職務スケジュールを採用し、政府が支援を厚くすれば、女性の就労率は大幅に上昇する可能性がある。
男女平等に向けた支援を強化すれば、従業員や管理職を見つける人材プールは拡大し、企業の利益にもなる。また、女性の働き手が増えれば、女性客の心理をより深く把握できる。女性の重役や取締役がいると、企業の利益が増える可能性があるとする研究結果も増えている。
至難の業だが経済的価値は膨大
男女平等への最大の障害は、根深い信念や態度かもしれない。アン・マリー・スローターは最近の著書で男女の両方が、給料がもらえる外での仕事よりも家庭での育児・介護・家事を過小評価していると強調した。
同じく複数の調査によれば、世界中でかなりの比率の男女が、母親が働きに出ると子供にシワ寄せが来ると信じている。そして多くの研究が、採用や昇進の過程で女性に対する暗黙の偏見が続いていることを示している。
男女の格差解消は確かに至難の業だ。しかし、女性や少女をめぐる状況を改善し、すべての人々に経済的な発展と繁栄をもたらすために重要である実情に変わりはないのだ。
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