この5月に、私と王貞治さん、それに同い年の日野皓正が大会ホストとなる「ザ・レジェンド・プロアマチャリティトーナメント」が、今年も無事に開催されました。
この大会は今年で4回目。日野皓正と私とで始め、2回目から王さんが加わったと前にもお伝えしましたが、王さんとは古いお付き合いというか、私が大きな影響を受けスポーツマンの鑑として尊敬している方。そんな王さんと一緒にチャリティ活動をできる事に幸せを感じているんです。
思えば四十数年前、巨人軍の王さんや柴田勲さんと、オフに千葉県の鹿野山カントリークラブで合宿をした時期がありました。そこの所属で中学の同級生、鷹巣南雄プロに誘われトレーニングを共にさせていただきました。当時のプロゴルファーは「球打ちは球だけ打っていればいい」と言われた時代、オフに走り込んで体を鍛えシーズンに臨むといった習慣はあまりなかったように思います。今と違って毎週のように試合があったわけではないから、それでもシーズンを過ごせたんです。そんな中でも私は体力には自信がありました。野球選手も同じ球打ち、トレーニングのメニューも同じようにこなせるだろう。そう思って参加すると負けず嫌いな私のこと、「恐れ入りました」とは口には出しませんでしたが、体力作りにかける姿勢には敬服するものがありました。
以来、王さんのホームランを見る度に、同時にその陰にあるハードなトレーニングが頭に浮かび、今でも時間があると近くの公園を走る自分があるのです。レジェンドには野球界から大魔神こと佐々木主浩さんも常連の一人です。裸一貫、共に海外で戦った経験があるせいか友情を感じ参加してくれます。
ご存じのように佐々木さんは宮城県出身、昨年は震災のあった2週間後に電話があり「明日、気仙沼に炊き出しに行くんですが、青木さんも一緒に行って皆を元気づけてくれませんか」そう言われて車で6時間かけて避難所に行ってきましたけど、近くは瓦礫の山、でも子供たちはみんな元気、こっちが活気をもらいました。昨年度の収益は東北3県にも寄付させていただきました。
それを知ってか知らずか、今年の大会には佐々木さんの後輩、東北福祉大学のアマチュアゴルファー松山英樹君が特別参加、2011年マスターズのベストアマですからギャラリーの多くの方が喜んでいました。芸能人では舘ひろし、郷ひろみさんたちが4年連続の出場。
レジェンドは二日間の大会ですから、忙しいスケジュールを割くのは大変なはず、それに連日4000人のギャラリーの前でのプレーは心身ともお疲れのはず、それを4年も続けていただいているわけですから頭が下がります。
それを知っている会場のファンの皆さん、年を重ねるごとに熱気が増しています。
1942年千葉県生まれ。64年にプロテスト合格。以来、世界4大ツアー(日米欧豪)で優勝するなど、通算85勝。国内賞金王5回。2004年日本人男性初の世界ゴルフ殿堂入り。07、08年と2年連続エージシュートを達成。現在も海外シニアツアーに参加。08年紫綬褒章受章。
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