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「中国に特化してた店はしんどいと思う」…《インバウンド9割》変化続ける黒門市場で老舗マグロ店が生き残る訳

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「中国に特化してた店はしんどいと思う。うちはプラマイゼロぐらいかな」

丸山さんの声に、焦りはない。卸・通販・店頭と分散してきた30年の蓄積が、一つの柱が揺らいでも倒れない体制をつくっている。

「丁寧にやれ」とは言わない

昭和10年の創業から、今年で91年目を迎える魚丸。現在は丸山さん、次男の慶さん、中堅社員1人、事務員1人の4人に加え、長男がインバウンド対応を数時間手伝い、丸山さんの兄が朝の配達を担う6人体制だ。定休は日祝と月1回の水曜のみ。

この体制に次男の慶さんが加わったのは、2024年4月と最近だ。サラリーマンとして4年間の修業を経て、自らの意志で戻ってきたという。丸山さんから「継いでくれ」と頼んだことは一度もないそうだ。

丸山さんと次男の慶さん。笑顔がそっくりだ(写真:筆者撮影)

後継者に必要な資質はなんだと思いますか?

そう聞くと、「目利きとかそんなんじゃないね」と言った後、しばらく考えてからこう答えた。

「丁寧に仕事をすることちゃうかな。マグロを丁寧に切る、接客を丁寧にする。目利きなんかは後からついてくるもんで、大事なのはそこじゃないよ」

この言葉に、マグロと真摯に向き合った42年が凝縮されている。では、次男に「丁寧にやれ」と指導しているのか?

「別にアドバイスはしてへん。褒めもしない。なんも言わない」

そうだ、父である2代目もそうだった。急逝した初代も。何も教えず、何も言わない。「言わない文化」が3代にわたって続いているのだ。

「人間どこかで変わる時って来ると思うんですよ。自分のなかで。だから、やいやい言ってもしゃあない」

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【「子どもたちに、孫たちに、おいしいまぐろを届けたい」】

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