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「中国に特化してた店はしんどいと思う」…《インバウンド9割》変化続ける黒門市場で老舗マグロ店が生き残る訳

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また、その約10年後、通信販売ができるホームページも立ち上げた。なぜはじめたのかを聞くと、ニッと笑って丸山さんらしい答えが返ってきた。

「しょぼいな、俺にでもできる」

「他店がやってるのを見て、しょぼいなと。これやったら俺にでもできるなって」

この際、ギフトカタログで整えた「配送インフラ」が役に立った。マグロを真空パックし、冷蔵なら氷を、冷凍ならドライアイスを入れて発送する。しかも魚丸は、自店でマグロを丸ごと捌き、卸・小売・通販と柔軟に振り分けられる体制があるため、400~500gの小ロットからの注文も受けられた。

氷を敷き詰め、冷蔵配送の準備をする丸山さん(写真:筆者撮影)

同時に、届いたマグロをおいしく食べるコツも、ホームページ内のコラムで伝えることにした。

たとえば、冷凍マグロの解凍法。

「ビニール袋に入れて、それごと氷水に浸します。押して少し凹むぐらいになったら冷蔵庫へ。1日寝かせて翌日食べるのがいい。解凍しすぎるとドリップが出て細胞が壊れるから、旨みが逃げてしまいます」

こうすれば、店で対面しなくとも、客は専門知識が得られる。

加えて、顧客を囲い込む仕掛けも用意した。「魚丸トロトロ倶楽部」というメーリングシステムだ。仕組みは簡単で、希少な天然もの・生本マグロの入荷情報をリアルタイムで会員に知らせ、購入者を募るスタイル。このシステムはマグロ好きたちの目に留まり、現在、250人の会員を集めている。

ギフトカタログで培った配送インフラ、ホームページでの通販、そしてトロトロ倶楽部。こうした仕組みが重なり、通販事業は着実に育ってきた。特に年末は注文が集中し、多い日で1日約60件を発送する。卸・店頭・通販と三方向にマグロを振り分けるこの時期が、魚丸にとって最も忙しく、最も丁寧さが問われるタイミングだという。

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【「エアーコーディネーター」との出会い】

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