コマツが懸ける“ダントツ”フォークリフト、建機の技術活用で収益性向上狙う
日本産業車両協会によると、フォークリフト国内販売台数はピークだった1991年の10万3862台から、2011年には6万2280台と4割減少。国内設備投資が低迷する中、限られた需要の奪い合いで単価が下がり、コマツにとってフォークリフトは「はっきり言って低収益」(野路社長)だった。
「フォークリフトは誰でもすぐ作れる。自社技術でユニークな基幹部品を作らないと、すぐ追いつかれてしまう」(野路社長)との危機意識から、コマツは昨年4月、フォークリフトの開発・生産を本体の建機部門に吸収。コマツが「ダントツ商品」と呼ぶ、他社が数年かかってもまねできないような圧倒的な先進性を持つフォークリフトを作るべく、技術革新に本腰を入れて取り組んできた。
その成果の第1弾が、今回の3機種だ。コマツはこれに続いて来年、新型の電動式フォークリフトやハイブリッド式フォークリフトを発売する。建機の強みを生かした独自性の高い機種で収益を上げ、それをフォークリフトの研究開発に還元する好循環を作り出せるか。コマツの挑戦が続いている。
(長谷川 愛 =東洋経済オンライン)
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