150回通った常連客が「手作りTシャツ」を身にまとって…ラーメン店主が語る「嬉しかったお客の言葉」が心に染みた

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赤坂にある「博多ラーメン 和」(写真:筆者撮影)

最後は、力強い豚骨スープでファンを魅了する「博多ラーメン 和」。店主の馬場圭佑さんは、熱量あふれるラーメンと同様に、客とのつながりを何より大切にする。

「特に印象に残っているのは『ありがとう! いつも応援しています』という言葉です」。その言葉をかけてくれたのは、150回来店で進呈する“黒豚カード”(永久トッピング無料券)を達成した常連客だった。

無名の時期を経て、テレビなどでも引っ張りだこの超人気店だ(写真:筆者撮影)

ある日、スタッフが慌てて馬場さんのもとに駆け寄った。「和のラーメンのTシャツを着ているお客さんが来ています」。店に現れたその常連は、「和」のラーメンのビジュアルが大きくプリントされた手作りTシャツを身にまとっていた。「『和』への愛が強すぎて友人に作ってもらったんです」と、照れくさそうに語ったという。

「いつもは静かに食べて帰る方だったので、本当に驚きました」。馬場さんは当時をこう振り返る。「これからも誰かの人生に影響を与えられるようなラーメンを作っていこうと、力がみなぎりました」。応援という言葉を、真正面から受け止めた瞬間だった。

「博多ラーメン 和」店主の馬場圭佑さん(写真:筆者撮影)

ネットで話題にはならなくても、確かに存在する物語

ラーメン店を巡っていると、時折やるせないニュースに出くわす。店主と客のトラブル、SNSでの炎上、心ない書き込み……日々、ネットの海には刺激的な言葉が溢れている。

しかし、ラーメン店とお客の関係は、本来こんなにも豊かだ。カウンターで交わされた何気ない言葉が、店主の迷いを断ち、明日への活力になる。そしてその一杯は、また誰かの一日を支える。ネットニュースにはなりにくい、けれど確かに存在する物語を、これからも伝えていきたいと思う。

【もっと読む】「2000円、3000円のラーメンを作りたいと思ったことはない」…ラーメン界のカリスマが始動、1杯790円でも儲かる「古き良きラーメン店」の秘訣では、ラーメン界のカリスマが東京・平井で始動させた「ラーメン ねぎとん」の裏側を、ラーメンライターの井手隊長が取材、詳しくお伝えしている。
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井手隊長 ラーメンライター/ミュージシャン

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いでたいちょう / Idetaicho

全国47都道府県のラーメンを食べ歩くラーメンライター。「東洋経済オンライン」「マイナビニュース」「AERAdot.」等の連載のほか、コンテスト審査員、番組・イベントMCなどで活躍中。近年はラーメンの「1000円の壁」問題や「町中華の衰退事情」、「個人店の事業承継」など、ラーメン業界をめぐる現状を精力的に取材。テレビ・ネット番組への出演は「羽鳥慎一モーニングショー」「ABEMA的ニュースショー」「熱狂マニアさん!」「5時に夢中!」など多数。東洋経済オンラインアワード2024にて「ソーシャルインパクト賞」を受賞。その他、ミュージシャンとして、サザンオールスターズのトリビュートバンド「井手隊長バンド」や、昭和歌謡・オールディーズユニット「フカイデカフェ」でも活動。著書に「できる人だけが知っている 『ここだけの話』を聞く技術」(秀和システム)がある。

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