150回通った常連客が「手作りTシャツ」を身にまとって…ラーメン店主が語る「嬉しかったお客の言葉」が心に染みた

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「開業1年目、本当に売上が少なくてきつかった時期があったんです」。鈴木さんは当時をそう振り返る。理想を追い求めて独立したものの、現実は甘くない。限定メニューを増やすべきか、もっと話題性を打ち出すべきか。このまま自分のラーメンを貫いていいのか――迷いは日に日に大きくなっていった。

「自家製手もみ麺 鈴ノ木」店主の鈴木一成さん(写真:筆者撮影)

そんなある日、一人の客が食べ終わった後、わざわざカウンター越しに声をかけてきた。「すごい仕事でイライラしていてこのお店に来たんだけど、このラーメンを食べて癒やされました」。その一言は、売上の数字よりも、レビューサイトの点数よりも、何倍も重く響いたという。

今では押しも押されもしない超人気店だが、開業1年目はなかなか苦しかったと振り返る(写真:筆者撮影)

「その時、自分のラーメンは間違っていなかったのかもしれないと思えたんです」。鈴木さんは静かに語る。限定を乱発するのではなく、今の一杯をさらに磨き上げる。その決意を固めた瞬間だった。「もっと美味しくなるように突き詰めていこうと思えました」。一杯のラーメンが誰かの心をほどき、その言葉がまた店主の背中を押す。そんな循環が、「鈴ノ木」のどんぶりには宿っている。

“夢に出てくるラーメン”が現実に

自由が丘にある「Dad's Ramen 夢にでてきた中華そば」(写真:筆者撮影)

続いては、東京・自由が丘にある個性派の名店「Dad's Ramen 夢にでてきた中華そば」。店名からして物語性に満ちたこの店は、店主の吉田竜太郎さんが家族とともに営む。どこかほっこりして、それでいて洗練された一杯を求め、昼の限られた営業時間にもかかわらず多くのファンが訪れる。

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