さらに、シューズの横幅も広く設計されている。筆者の靴のサイズは27センチだが、日常履きのスニーカーを同サイズで購入した場合、親指と小指が窮屈に感じることがある。サイズアップすると踵が擦れることもあり、シューズのサイズ感は悩みのタネだ。「建さん作業靴Ⅱ」は足の締め付け感がない。足の幅が広い日本人にマッチしたサイズと言える。
「足元の感覚を重視した職人さんたちが使うので、サイズも製品開発時に細かく調整しています」
最後に挙げたいのが、シューズの耐久性だ。シューズの表面に厚手の布が採用されているため、破れにくい。筆者のように運動で使用する場合、マシンやダンベルにシューズが当たることがある。それでも傷まないため、安心して筋トレに集中することができる。
「シューズの表面にはポリエステルなどの素材を使用することもあります。ただ、このシューズでは摩耗に強い綿の素材を採用しているんです。現場で毎日使うので、耐久性は重要ですよね」
ちなみに「建さん作業靴Ⅱ」のカラーのラインナップは、白・黒・紺の3色だ。黒と紺が人気だが、白も根強く支持されているという。
「現場では汚れの目立つ白色は敬遠されるイメージがありますが、そんなことはありません。塗装などの現場での汚れ方の違いによって、好みの色が分かれるのかなと思っています」
コンビニおにぎりが2倍になる時代、なぜ780円を維持できる?
建設現場で使うことを意識して機能性を求めた「建さん作業靴Ⅱ」。過去には値上げを行っているが、それでも780円というお得な価格を維持している(2026年2月時点)。購入しやすい価格もこのシューズの大きな魅力と言える。原料や人件費が高騰し、この15年間でコンビニのおにぎりも約2倍に上昇している。
なぜワークマンは値上げを最小限に抑えて、1000円未満で販売を続けられるのだろうか。
その大きな理由は、長期にわたり安定的に購入されていることにある。「建さん作業靴Ⅱ」は販売開始から16年間で累計850万足が売れており、販売数量も毎年一定である。つまり、安定的な需要に応え続けることで、スケールメリットを出すことに成功している。
「作業靴にははやりや廃りが少ないんですよね。アパレル商品は季節ごとに入れ替わりますが、作業靴は一度ヒットすれば、長期間にわたって販売できます。協力工場の生産の効率化も進めやすいです」
また、作業靴は毎日使用するため、買い替え需要が定期的に発生する。これも売り上げを支える要因だ。



















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