日経平均6万円間近なのに「なんでウチの会社の株価は上がらないのか?」—JTCという呪縛

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高橋社長は自社を「むちゃくちゃJTCだった」と表現し、事業再編と組織文化の両面から抜本的な改革を断行しました。その結果、時価総額は大きく上昇しました。

両社に共通するのは「過去との決別」です。

歴史ある事業の分離。長年の慣習からの脱却。しがらみを断ち切る勇気。

それができたからこそ、JTCからGEC(Global Excellent Company)へと生まれ変わることができたのです。

あなたの会社の株価は、中長期的に上がっているでしょうか。

もし上がっているなら、それはJTC的な要素を減らし、GEC的な要素を増やしてきた証拠です。その方向で間違っていません。さらに加速させましょう。

もしまだ思うように上がっていないなら、JTC的な要素が残っているのかもしれません。でも、悲観する必要はありません。日立やレゾナックもそうでしたが、会社が変わることができれば、株価も必ず変わります。

株価は社員一人ひとりの仕事の積み重ね

株価は市場が勝手に決めるものではありません。企業が意識して上げていくものです。そして企業を動かしているのは、経営陣だけではありません。

PBR=ROE×PERという公式を思い出してください。ROEを構成する売上高利益率、総資産回転率、財務レバレッジ。そしてPERが示す成長への期待。これらすべてが、日々の仕事の積み重ねで決まります。

自分の仕事が、どの指標につながっているか。営業なら売上高利益率、業務改善なら総資産回転率、新規事業なら成長期待。それを理解し、目の前の仕事までブレイクダウンして、意識して仕事を変えていく。その一人ひとりの変化が、会社全体を変えていくのです。

日経平均が史上最高値を更新する今こそ、自社を見つめ直す好機です。JTCからGECへ。その変革は、経営者の号令だけでは実現しません。現場の理解と納得、そして行動があってこそです。

中長期的な株価上昇の理由、それを突き詰めれば、社員一人ひとりが仕事を変え、その変化が積み重なった結果にたどり着くのです。

米村 吉隆 オーシーズパートナー株式会社(OOCZ Partner Inc.)代表取締役

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よねむら よしたか / Yoshitaka Yonemura

元・大和証券株式会社投資銀行部門法人部長。1977年生まれ。立教大学卒。ハーバード・ビジネススクール修了(PLD)。大和証券投資銀行部門にて18年間にわたり上場企業の資金調達やM&A、投資家・株主対応、コーポレートガバナンス改善など企業価値向上施策を支援。主なクライアントは自動車、電機、半導体などのグローバル製造業から、総合商社、ITまで多岐に及ぶ。インベストメント・バンキング・カバレッジ業務を統括する法人部長を務めたのち、2025年に独立しオーシーズパートナーを設立。「企業価値向上の主役は社員」を出発点に、中長期的株価上昇を目指した企業変革の伴走支援を展開する。日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)。

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