大事なのは「日経平均5万円」じゃない! 元・大和証券部長が注目する株式市場の大革命とは?

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東京オフィス街 株式経済イメージ
日本マーケットに“革命”が起きています(写真:フォトミー/PIXTA)
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「今、“革命”が起きています」
大和証券に25年間勤務し、投資銀行部門・法人部長を経て独立に至るまで、株式の実務に深く携わってきた米村吉隆氏は、現在の日本の株式市場に大きな変化が生じていると言う。11月に『東京カブストーリー』(小社刊)を上梓したばかりの米村氏が指摘する、国内マーケットを揺るがしている大きなうねりとは?

日本企業はこれまで「株価に無関心」だった

今、株式市場には“革命”が起きています。

『東京カブストーリー』
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日経平均株価が5万円を超えたこと、を指してではありません。ではいったい、どんな革命でしょうか?

答えは、“すべての上場企業が株価を上げようとする革命”です。

「株価を上げようとするって、当たり前じゃないの?」。そう思われたかもしれませんが、そうじゃなかったのです。ついこの間までの日本では。

以前まで、日本は構造的に株価が上がらない状況にあったのです。

理由がまさに、“企業が株価を上げようとしなかった”から。無関心と言ってもいいかもしれません。

「株価は市場が決めるもので、経営者としてはいちいち意識していない」

これは、上場企業の経営者が自社の株価について質問された際に答えていたお決まりの模範回答です。株式市場なんかに振り回されず本業に打ち込むべきだ、そんな考えです。

「株式市場や投資家は短期的だ。もっと長期の視点で経営を見てほしい」

上場企業の経営者からは、株式市場に対する不満としてこんな発言がよく聞かれます。

長期的な経営をしたいのに市場は短期的な結果ばかりを求めるから、本来やるべき経営ができない、そんな考えと言えます。

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