いきなり!ステーキ社長激白「500店超→約170店」転落の顛末 復活をかけた「新店舗」に行ってみたら… 着席スタイルの理由、値上げの背景は?

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業績の下降トレンドを受け止めた一瀬氏は、19年に立案していた「さらなる200店舗出店」の見直しを行ったという。

「すでに決まっているものは別として、検討段階の出店についてはストップ。そして自社競合しているところは間引いていく必要があったので、19年中に44店舗の閉店を発表、12月末ごろまでに、全国26店舗を閉店した」

立て直しの最中に襲来したのがコロナ禍だ。客数は激減し、「店で食べるステーキ」のイメージが強かったため、テイクアウトも伸びなかった。同チェーンの店舗激減には、まず業績不振があり、さらにコロナ禍による打撃が与えられたという、2つの原因があったということになる。

「しかし唯一良かったのが、コロナ禍の前に手を打っていたこと。業績悪化をコロナ禍のせいにすることなく、対策を立てられた」

まずは複数の金融機関からの借り入れをストップするとともに、返済方針を協議。その中では事業や資産の見直しも必要とされた。そこでペッパーフードサービスの主力事業の一つであった、ペッパーランチを売却する決断を行った。

「優先すべきは従業員と会社、そして返済だ。そのためにペッパーランチを分社化し、事業売却を行った。業績悪化の原因である『いきなり』を売るべきだったのでは、との声もあった。

しかしコロナ禍でどの企業も、足元に資金を残しておきたい。現実問題として出資先が見つからなかった。ペッパーランチはシンプルオペレーションで研修期間も短く、FCオーナーからも外国からも評価が高いブランドだ。だからこそ2〜3カ月という短い期間で売却できた」

2024年から健全化、2025年に黒字化

体質強化のための店舗の撤退もさらに進めることになる。

「コロナ禍の影響がどこまで続くか読めない中、売り上げの高かった都内の店も閉店せざるをえなかった」

一瀬健作
一瀬健作氏(撮影:尾形文繁)

22年までに計画したすべて店の撤退を終えると、23年5月に新型コロナが5類へ移行、人流が戻ってくる。24年の上期には黒字化が実現、年度末からは再び出店を始めたほか、25年3月には海鮮居酒屋業態の「かいり」をフードキャッチから譲り受けた。多角化によるリスク分散が狙いだ。中期計画では、デリバリーに特化した宅配専門店や海外展開なども柱として挙げられている。

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