霧ヶ峰でのエピソードは、実は映画のオリジナルストーリー。
「東京から地方に場を移すことで物語の世界に広がりを出したいと思い、アカデミー賞受賞映画『おくりびと』(08年)での東北ロケの情景を参考にしました」(三木監督)
同作で監修を担当した納棺師・木村眞二氏の子息、木村光希氏が今作の葬儀監修を務めていることから、改めて作品を見直し、「雪の残る静謐な空間で葬儀を行うシーンを撮りたい」という思いを持ったとのこと。
ロケハンの結果選ばれたのが、監督が過去にミュージックビデオの撮影を行ったこともある霧ヶ峰高原でした。
東京から車で行くのにちょうどいい距離感と、冬の高原だからこそ見られる、荒涼とした岩肌に澄んだ空気、広い空の情景に、「天国に一番近い場所では」というイメージを持ったとのこと。
「冬の高原でのロケということで、厳しい寒さは覚悟のうえで撮影に臨みましたが、実際にロケを実施した2日間は奇跡的に晴天だったんですよ。さらに撮影の難しい雲海も出てくれて、とてもラッキーだった。キャストの皆さんも、スカイツリーを見上げる夜の屋上シーンのほうが風が強くて寒かった、と言っていました」(三木監督)
「諏訪圏フィルムコミッション」の協力
ちなみに諏訪湖は、今冬、「御神渡り」が8年連続で出現しなかったことでも話題になりました。
霧ヶ峰の位置する諏訪地域は、地元フィルムコミッションの協力もあり、最近では『盤上の向日葵』(25年)など、これまで多くの作品のロケ地に選ばれてきました。本作も、諏訪地域の観光振興などに寄与する作品ということで、「諏訪シネマズ」の第10作に認定されています。


















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