
[Book Review 今週のラインナップ]
・『ドル覇権が終わるとき インサイダーが見た国際金融「激動の70年」』
・『労組 日本プロ野球選手会をつくった男たち』
・『「もう一度歩ける」に挑む 救命救急センター「チーム井口」の覚悟』
評者・BNPパリバ証券経済調査本部長 河野龍太郎
アメリカの財政・金融リスク 他国が肩代わりする時代は終わる
ドル高・円安傾向が続いているため日本では実感されづらいが、2025年初から現在までに、米ドルは主要通貨に対して大きく下落した。さらにFRB(米連邦準備制度理事会)の利下げにもかかわらず、米長期金利はむしろ上昇している。ドル覇権の持続性に懸念を持つ人が各国で増えているのだ。
そうした中、世界的に著名な国際金融の理論家がドル体制の行方を論じた。
本書が説得力を持つのは、著者が理論だけを振りかざす研究者ではないからだ。学界で確たる地位を築く一方、FRBやIMF(国際通貨基金)での調査業務に携わってきた。現実の制度への造詣が深く、優れたバランス感覚を持つ。





















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