住友生命保険でも出向者による保険代理店でのスパイ活動が発覚/国内生保大手4社がそろい踏み/独禁法違反に問われる可能性も

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持ち出した情報は、他社生保分を含む代理店の保険販売実績や業績評価体系の資料、競合生保の公表前の商品改定資料などだ。

手口は私用のスマートフォンで内部情報を撮影して、代理店営業部門の担当者に送信したり、紙の資料を手渡ししたりというものが主だった。

出向者から不正取得した情報を受け取った住友生命側の職員は20人以上おり、さらに担当者を通じて部門内外の最大で50人(役員を含む)にメールなどで共有されていた。

住友生命保険 スパイ
内部情報を無断で持ち出された8代理店は銀行とみられる(写真:PIXTA)

いずれも、出向者に対して代理店から持ち出しの許諾を得た資料かどうかなどを確認せずに受け取っていたという。

住友生命は「各代理店にて確認いただいた結果、不正競争防止法(不競法)に抵触するとの指摘や申し出はない」としている。

独禁法の取引妨害に問われる可能性も

一方で、無断で持ち出した情報の中には公表前の商品改定情報もあるため、不競法だけでなく、独占禁止法における「取引妨害」に問われる可能性もある。

出向者による情報の無断持ち出しをめぐっては、日本生命保険や明治安田生命保険でも発覚しているほか、第一生命保険でも昨秋から実態調査をしており、近く公表する見通しだ。

住友生命では2月9日の社内向け通知文で、「該当代理店への報告は既に完了しておりますので、改めての説明は不要です」としたうえで、「銀行等の現場行員は本件の事実を知らない可能性が高いため、聞かれた場合でも原則として非開示で対応してください」と指示している。

保険販売の最前線で、出向者と連携してきた銀行員を軽視した対応とも受け取れる内容で、現場からの反発を招く可能性もありそうだ。

東洋経済オンラインでは、保険業界で起きている問題点について『生保「スパイ活動」の実相』などの各記事で詳報しています。
中村 正毅 東洋経済 記者

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なかむら まさき / Masaki Nakamura

これまで雑貨メーカー、ネット通販、ネット広告、自動車部品、地銀、第二地銀、協同組織金融機関、メガバンク、政府系金融機関、財務省、総務省、民生電機、生命保険、損害保険などを取材してきた。趣味はマラソンと読書。

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