杭打ちデータ「不正流用」は日常茶飯事なのか 業界大手ジャパンパイルでも7件発覚

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杭が支持層に到達したかを示すのが電流計のデータだ。古い杭打ち機には、その場で紙のデータが出力される電流計が搭載されているが、屋外の作業のため、雨に濡れたり、風で飛ばされて紛失したりすることがある。また、そもそもスイッチを入れたり、紙を補充するのを忘れることもあるという。

今回の7件の流用は、こうしてデータが取れない事態となった際、別の杭の電流計データを使い、あたかもデータが取れたかのように見せかけたというわけだ。

経営陣も責任を認めた

データ流用について、黒瀬社長は「ありえないと考えていた」と語った。会見では終始、納得がいかない様子だった

流用が発覚した7件は、それぞれ別の施工管理者が流用を行っていた。管理者は「データが取れなかったのでそろえないといけないと考えた」と話し、事実を認めたという。

黒瀬社長は「当社はすべての仕事をマニュアル化しているが、流用することは前提になかった」と説明。重松徹常務も「データが取れなかった時の対処法を徹底できていなかった。われわれにも責任がある」と経営陣の非を認めた。

今後、データが取れない場合は施工を中止し、元請けの管理者に報告した上で対処する方針としている。「これまでも教育してきたつもりだが、徹底できていなかった」(重松常務)。現在は、電流計のデータを写真で記録し、報告書の内容と照らし合わせるチェック体制にしているという。

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