フィンランド移住3年目、30代で向き合った「老後の私」。"知らない暮らし"を知るためにやってみたこと《週末北欧部 chika》
移住3年目の終わりに
フィンランドに来る前、唯一決めたことが「とりあえず3年やってみる」ということだった。
いつか終わりがあると知っているからこそ、日々を当たり前に思わず時間に輪郭が生まれる。「1年目は何もかも新鮮で、2年目は慣れと停滞感が訪れ、3年目はようやく自分らしい歩み方が見えてくる」。これまでも私にとって「3年」は、そんな変化の見える人生の大切な節目の単位になっていた。
そのため、いつも3年目の終わりには「このまま続ける」か、それとも「手放すか」という問いが自然と生まれた。
そして、フィンランドでもその日が近づくにつれ、私の頭の中を占めたのは「3年目の終わりが、もうすぐやってくる。私はこれから、どこでどう生きて、人生の最期を迎えるんだろう」という壮大な問いだった。
あまりに重たい問いで人に話すと100%笑われたけれど、私にとっては切実で大真面目な問いだった。30代後半の自分が選ぶ「この先しばらく生きる場所」はそのまま「暮らしの終点」になる可能性もある。
たとえばもし、祖父のように認知症になって言葉が分からなくなってしまったら? もしその時自分の周りに誰もいなかったら?
夜になるとそんな想像がつかえて、眠れない日もあった。
未来の見通しを立てるのも難しい時代に老後のことまで思い描こうとするのは少し背伸びしすぎだったかもしれない。でも私は、「どんなふうに最期を迎えるのか」を考えることで「どんなふうに生きるのか」を探していたのだと思う。


















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