中村鶴松(30)「泥酔逮捕」が歌舞伎界に招く超ド級の損失。映画『国宝』を地で行く"部屋子の星"に何が起きたのか?

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現在興行中の新春浅草歌舞伎への今後の出演はこのような状況では難しいと思っていたが、19日夕刻になって、千秋楽まで市川男寅、中村莟玉らへの配役変更が松竹から発表された。

まさに「新春」を祝う歌舞伎公演で、6名の若手歌舞伎俳優を前面に打ち出しての興行。座長を務める中村橋之助の婚約会見直後でもあり、全員和気あいあいで、福を頂く興行といった演出もされていた。そうした雰囲気のなかで鶴松は1部、2部とも大活躍で、筆者は1月15日に第2部を観劇し、その芸に感心した矢先だったので、本当に残念だ。

今、最も松竹を悩ませているのは来月の歌舞伎座公演をどうするかだろう。当然だが、すでに公演内容が告知され、チケットも販売されている。しかも襲名披露公演として一幕を一人で演じる舞踊だ。

代役は立てられるが、襲名興行にならなくなる

19日夜になって釈放されたとの報道があったが、身柄が自由になったとしても過去の同種事案からみて出演は難しいのではないか。歌舞伎興行は、芸達者の俳優が多く、伝統的な演目だと演じた経験がある役者も多いので、代役がすぐに立つことは多い。今回の演目「雨乞狐」も代役を立てることは可能だろうが、襲名興行にならなくなる。演目を代える可能性があるがこれもたいへんだ。

しかも、2月の歌舞伎座公演は「猿若祭」だ。松竹の歌舞伎公式サイト「歌舞伎美人」には以下の記述がある。

「猿若祭」は、寛永元(1624)年に江戸で初めて幕府公認の芝居小屋「猿若座(のちの中村座)」を初代猿若(中村)勘三郎が建てたことが江戸歌舞伎の発祥とされることから、その発展を祈念して、昭和51(1976)年に十七世中村勘三郎を中心に歌舞伎座で始まった公演。歌舞伎座で3年連続、7度目となるこのたびの「猿若祭」にどうぞご期待ください。

すなわち、中村屋中心の興行なのだ。その興行に水を差す形になってしまった今回の事件は本人にとっても、中村屋にとってもたいへん残念なことだろうし、松竹も頭を悩ませているに違いない。

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