中村鶴松(30)「泥酔逮捕」が歌舞伎界に招く超ド級の損失。映画『国宝』を地で行く"部屋子の星"に何が起きたのか?

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中村鶴松は1995年生まれの30歳。3歳から児童劇団に入り、歌舞伎にも出演。2005年に十八代目中村勘三郎の部屋子になり、二代目中村鶴松を名乗った。

部屋子とは幹部歌舞伎俳優が才能を見込んで他人の子を預かることをいう。まさに映画『国宝』の吉沢亮演じる喜久雄と同じ立場だ。13年には早大文学部文学科映像コースに進学し、ストレートで卒業している努力家だ。

彼の名は歌舞伎ファン以外にはまだなじみがないかもしれないが、現在は中村屋ファミリーの一人として、中村勘三郎の実子である中村勘九郎、七之助兄弟とともに支え、支えられつつ、大活躍していた。

昨年の9月には浅草公会堂で中村鶴松自主公演第二回「鶴明会」を開催し、2日間3公演を成功させて話題となった。自主公演では、「仮名手本中心蔵」の五段目・六段目で早野勘平役と舞踊「雨乞狐」で全6役を演じた。どれも難しい大役だ。

異例の大抜擢を受けていた

松竹も、『国宝』人気で話題性もある部屋子出身の鶴松を売り出したいという意向があったのだろう。来月2月には歌舞伎の殿堂と言える歌舞伎座の「猿若祭二月大歌舞伎」夜の部で、中村鶴松の名を改め中村舞鶴(まいづる)とする「初代中村舞鶴襲名披露 雨乞狐」の一幕を予定していた。これは異例の大抜擢と言ってよい。

すなわち、鶴松にとっては、今月の「新春浅草歌舞伎」も来月の歌舞伎座での襲名披露公演も人生にとって重要な祝い事なのだ。

その最中に起きた今回の不祥事。本人だけでなく、興行主の松竹、歌舞伎界にとっても大激震だろう。今回の件は人を傷つけたわけではなく、器物損壊罪容疑だけのようだが、逮捕されていることが問題だ。

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