「何が"いじめ撲滅"だよ」「誤情報を流したデスドルのほうが悪質」 《中高生の暴行動画》"誤情報"に踊らされた人々の罪

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上記のように、事実誤認が複数起こっている状況だが、さらに問題なのが、こうした動画が不当な誹謗中傷や嫌がらせ行為を誘発してしまっている点だ。

栃木県立高校の暴力動画の問題では、加害生徒とされる氏名や写真、自宅住所などがSNS上でさらされ、拡散している。学校側にも誹謗中傷が相次いでおり、生徒の安全を考慮して一部の部活が大会出場を辞退するに至っている。

“悪意”よりタチが悪い「歪んだ正義感」

大分県の市立中学校の件では、管轄の市に生徒や教員を殺害するといった内容を含む脅迫メールが届いているという。

昨年8月、広島県・広陵高校の野球部員による暴力行為が発覚した際にも同様の問題が起きていたが、半年を経て、同様の問題が再発してしまったことになる。

こうした行為が問題であることは言うまでもないのだが、SNSで不特定多数の人に拡散してしまうと、必然的にこうした問題を引き起こしてしまう。過激な行為を行う人はごく少数だったとしても、SNSの炎上は、特殊な少数派の人たちを刺激し、過剰な行動を誘発してしまうものなのだ。

暴露系アカウント、あるいはそれに触発されて批判や誹謗中傷を行う人は、「問題のある人物を裁くため」「暴力やいじめを防止するため」といった大義名分を持ち出す。

それが真実であるならば、ネットにさらしたり、誹謗中傷を行うのではなく、警察に通報したり、「被害者」が訴訟を起こすための支援をすればよいだけの話だ。

「歪んだ正義感」は、意図せずに問題を悪化させたり、新たな問題を生じさせたりする。「悪意」から行われた行為であれば、「間違っていた」と反省して行為を改めるのも容易なのだが、「正義感」から行っている人は、自分の行為が間違っていることをなかなか認めないし、反省しようともしない。

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