【東京都独自】不登校生徒の利用広がる公立中学校内の「チャレンジクラス」→在籍者の7割が出席日数増、学習の遅れを取り戻し進学を果たした子も

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

具体的には、都教委が、区市教育委員会が設置するチャレンジクラスに対して、既存施設の整備にかかる合計費用の半分を補助するほか、設置校に教員を加配する体制とした。出席扱いの条件や評価など、運営については設置自治体や設置校に委ねている。教育課程も概ね665時間としているが、設置自治体や設置校によって異なるという。

「教員については、新たに採用はせず、設置申請した学校に4〜6名の正規職員を加配し、各学校内で適任の教員がチャレンジクラスを担当する形を取っています」(山崎氏)

チャレンジクラス開始時の24年度当初は10校30級に84人、25年度10月末現在では14校42級に約230人が在籍しており、利用が広がっている。

「個別指導計画」を作成、評価法は生徒が選択

東京都墨田区の北端、隅田川沿いにある墨田区立桜堤中学校も、チャレンジクラスを設置している学校の1つだ。全校生徒は513人で各学年5クラスあるが、24年度からはこのほかにI組(チャレンジクラス)が学年ごとに設置されている。設置2年目の25年度は、1年生10人、2年生11人、3年生9人が在籍している(25年12月現在)。

I組は通常学級より1時間遅く授業が始まり、午後の授業も1時間早く終わる。授業時数も通常学級は週29時間/年間1015時間だが、I組は週19時間/年間665時間とゆとりがある設計となっている。

同校では都教委から正規教員が5名加配され、国・数・英・社・理の教員5名がI組を担当。そのうち3名が担任、2名が複数学年の副担任となっている。実技教科は通常学級も受け持つ専科教員が担当し、I組全学年の合同で行うほか、隔週で実施するといった措置を取っている。

同校校長の吉岡大司氏は、普段の授業と評価について次のように説明する。

「授業は本校の教育課程に基づき進めていますが、I組の中でも学力にばらつきがあり、英語や数学では特に進度に差が出ます。そこで、教科書に沿って授業を行う一方、ほかのI組担当の教員が学習の遅れがある子のサポートをします。個別指導計画も作成しており、個々に合わせて学習を進めますので、一律のテストや評価を行うことはできません。そのため、高校受験を見据えた定期テストでの評価か、日頃のミニテストによる評価か、生徒自身に評価方法を選んでもらい、5段階で評価しています」

次ページ通常学級と「動線」を分ける理由とは?
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事