イギリスで検討「ミルクセーキ税」の憂う事情――日本も他人事ではない訳。背景にある"果糖がもたらす健康被害"の怖さ【医師が解説】

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小腹が空いたときは、お菓子の代わりにナッツ類、プレーンヨーグルトと果物(ベリー類など低GI=血糖値が急上昇しにくい食品)、ゆで卵、糖分控えめのプロテインバーなどを選びます。これらは糖質が少なめでも満足感が得られやすいと思います。

食後にデザートを食べる習慣も要注意です。できれば頻度を週1~2回程度に抑えてほしいところです。食事では野菜やタンパク質を先に食べて満腹感を得ると、自然と食後のお菓子への欲求が減ります。

デザートを食べるときは、小さめサイズを選ぶ、家族や同僚とシェアするという方法がおすすめ。

スイーツを買う場合は、原材料表示で「砂糖」「果糖ぶどう糖液糖」などが先頭に来るものを避け(原材料名は重量順となっているため)、ヨーグルト系、ナッツ入り、カカオ濃いめなど、甘さ以外で満足できるタイプを選ぶと続けやすいのではないでしょうか。

これらの対策は、いきなり全部を完璧に行う必要はありません。甘いものをすべて断つのではなく、チートデイ(制限を緩めて自由に食べる日)を作るなど、少しずつ生活に取り入れていくことが大切です。

運動習慣も大事です。

定期的に運動を取り入れることで、筋肉に蓄えられるグリコーゲンが増え、食後の血糖値が下がりやすくなります。特に1日30分程度のウォーキングや軽い体操を日課にすると、効果的です。

どれくらい砂糖は控えればいい?

WHOは虫歯対策を根拠にした数字ですが、成人・子どもともに砂糖摂取を総エネルギーの10%未満、理想的には5%未満に抑えるよう勧告しています。また、今年1月に発表されたアメリカの新しい食事指針では、1回の食事に含まれる添加糖は、10g(小さじ約2杯)を超えないようにとされました。

イギリスがミルクセーキ税という異例の措置に踏み切った背景には、砂糖の健康被害が無視できないレベルに達しているという危機感があります。

砂糖は食事やお菓子をおいしくしてくれる大切な要素です。砂糖を避けすぎると、栄養価のある食品まで敬遠してしまうといった、思わぬ弊害を生むおそれもあります。

しかし、摂りすぎは健康のリスクになることを忘れてはいけません。

肥満だけでなく、肝臓、そして心の健康まで脅かす砂糖。研究で示された目安を参考に、自分に合ったペースで甘さとの付き合い方を工夫していきましょう。

谷本 哲也 内科医

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たにもと てつや / Tetsuya Tanimoto

1972年、石川県生まれ。鳥取県育ち。1997年、九州大学医学部卒業。医療法人社団鉄医会ナビタスクリニック理事長・社会福祉法人尚徳福祉会理事・NPO法人医療ガバナンス研究所研究員。診療業務のほか、『ニューイングランド・ジャーナル(NEJM)』や『ランセット』、『アメリカ医師会雑誌(JAMA)』などでの発表にも取り組む。

 

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