イギリスで検討「ミルクセーキ税」の憂う事情――日本も他人事ではない訳。背景にある"果糖がもたらす健康被害"の怖さ【医師が解説】
なぜ砂糖がメンタルヘルスに悪影響を及ぼすのでしょうか。
砂糖を摂りすぎると膵臓からインスリンが大量に分泌され、そのリバウンド効果によって血糖値が急激に下がり、気分やエネルギーに大きな影響を与えます。これが俗に「シュガー・ブルース」と呼ばれる、砂糖の摂取によって引き起こされる精神的・身体的症状です。
また、糖の分解にはビタミンB群やカルシウムなどが必要ですが、甘いものをたくさん摂ると、体内に入ってきた大量の糖分を分解するためにビタミンB群やカルシウムがどんどん使われます。
その結果、体を正常に働かせる栄養素があちこちで不足し、脳神経がエネルギー不足の状態になります。気持ちはどんどん不安定になり、興奮したり、落ち込んだり、すぐにイラついたり、緊張したりしてしまうのです。
日常生活で実践できる砂糖対策
それでは、砂糖を摂りすぎないために、具体的に何をすればよいのでしょうか。最も効果的なのは、飲み物の見直しです。
缶コーヒーやソフトドリンクは砂糖の塊です。炭酸飲料350mL缶1本には角砂糖約9個分、約36gの砂糖が含まれています。
コーヒーや紅茶に砂糖を入れる習慣がある人は、まずは1日の摂取量を少しずつ減らしてみましょう。砂糖の摂取量は「甘い飲料を飲む回数×1回あたりの砂糖の量」なので、回数でも、1回当たりの量でも減らすことは可能です。
続けやすいのは、まず1回量を少しずつ減らし、慣れてきたら回数も減らす方法です。ブラックコーヒーやストレートティーに慣れると、徐々に甘味への依存は弱まります。
代替として、無糖の炭酸水や水を用意し、こまめに水分補給する習慣をつけるのもありです。会議中や休憩時に砂糖入り缶コーヒーを飲むクセがあるなら、ミネラルウォーターや無糖のお茶に置き換える。これを1日に数回繰り返せば、それだけでも大きな差になります。
可能であれば、パッケージ食品の裏面にある栄養成分表示をよく見る習慣をつけましょう。成分表の原材料欄に「砂糖」「シロップ」「果糖」「蜂蜜」などの名前があれば要注意です。
菓子だけでなく、ケチャップやバーベキューソース、ドレッシングなどの調味料にも糖分が入っていることがわかると思います。それだけでも、意識が変わってきます。
例えば、ケチャップ大さじ1杯で約4gの糖分、フルーツヨーグルト1個(100g程度)で10~15g程度の糖分が含まれている場合があります。なお、ミルクやヨーグルトに含まれる乳糖など、自然由来の糖は別物です。


















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