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「海外では当たり前」「中身が違うんだから問題なくない?」 大阪家系ラーメン店の《外国人への二重価格》に肯定意見多数も、やはり悪手だったワケ

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  • 西山 守 マーケティングコンサルタント、桜美林大学ビジネスマネジメント学群准教授
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外国人に対する二重価格は一般的だと書いたが、それは観光施設や美術館・博物館などが大半だ。こうした施設は、国民の税金によって整備されているものが多いし、自国民に価値をよりよく知ってもらうために、自国民の入場料を安くすることに対して合理的な説明ができる。

筆者は1年に2~3回ほど海外に行っているが、飲食店の二重価格に遭遇したのは過去に香港での1度だけで、しかも時期は2000年前後とかなり前のことだ。

当時、香港の飲食店が日本人観光客向けに高い価格設定をしていることが報道され、問題視されていた。筆者が入った飲食店では日本語のセットメニューが表示されていたが、単品メニューを足しあげた価格で、セット割引になっていなかった。

一方で、広東語のメニューには割安なセット商品が表示されていた。店員は割高なセットを勧めてきたが、筆者が広東語の割安なメニューを注文したところ、店員は渋々受容した。

香港旅行自体は楽しかったのだが、当該店舗が日本人に対して割高なメニューを設定していることについては、正直不快に思ったし、香港のイメージも少々悪くなった――というのが正直なところだ。

二重価格ではないが、新興国の飲食店では、会計をごまかして過剰請求をしてくることも何度かあった。気づくたびに抗議をしたが、気づかないで払ってしまっていることもあったのではないかと思う。

当時は、海外に行くと「お金持ちの日本人から多く金をぶんどってやろう」という雰囲気が感じられたのだが、いまや経済状況が逆転してしまっているのを見るにつけ、隔世の感がある。

そもそも「二重価格」と言ってよいのか?

今回の話題に戻ろう。当該ラーメン店の外国人向けの価格設定は、「日本語と外国語のメニューは同じ商品ではないから二重価格ではない」という意見も見られる。

「外国人向けに特別なメニューを設定している」というのは一定の説明にはなっているとは思う一方で、それが利用者に受け入れられているのか?という疑問が生じる。

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【厳密には「二重価格」ではなくても、不公平感を覚えた】

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