戦場では「前方」と「後方」に優劣はない…元・陸自幹部が【縁の下の力持ち】を評価すべしと説く納得感
この図を見せたことに「刺激が強すぎる」と感じる方もいるかもしれません。けれども私は、それを恐怖を植えつける道具としてではなく、任務のリアリティを感じてもらい、隊員の思考と行動を引き出す「教材」として用いました。
これは戦争の再現ではなく、「平和を守る意味」を再確認する時間でもあったのです。
結果、予想以上の変化がありました。新しい試みに後ろ向きだったベテランの隊員が自ら検証役を買って出たり、若手が先輩から積極的に技術を学びにいったり。
強制ではなく、「状況が見えること」が中隊を動かした――そんな瞬間でした。
「状況認識」は、どんな組織にも通じる
この考え方は、自衛隊に限らず、どんな組織にも通じます。
数字や指示だけを与えても、人は動きません。いま、何のためにこの仕事をしているのか。この行動が、誰に対して、どんな結果を生むのか。
自分の置かれている位置と、そこから見える全体の流れを理解してこそ、行動に意味が宿ります。
「考えろ」という前に、「考えられる状況」を整える。それが、チームや仲間を動かすための第一歩です。
もちろん、「命令」や「指示」は大切です。けれども現場では、誰かの判断を待っていられない場面が必ずあります。
だからこそ、日頃から「任せて動ける人」を育てる視点が必要なのです。
人は命令ではなく、「状況」が見えたときに自然と動くものです。「自分の役割」として腑に落ちた瞬間、行動は自律に変わるのです。
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