「トランプ政権のベネズエラ襲撃」で、資本主義はついに「膨張の頂点」に達し、「滅亡の始まり」を迎えた

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前回、資本主義とは差を利用して儲ける(収奪する、搾取する)メカニズムであり、その差の本質とは「時間」の「差」であることを述べた。今回強調すべきは、もう1つの資本主義の本質、「国家同士」を争わせることによる利益の獲得による膨張メカニズムである。

近代における欧州を中心とする国民国家同士の争いとは、国という本拠地を定め、そこに地縁のある民族を動員し、結束して、隣地、他国と戦うという現象である。資本を優遇し、この動員メカニズムに招き入れたことで、資本主義が膨張した。

「流動性」という価値を極大化、寄生し膨張した資本

このときに重要なのは、国家は固定するメカニズムであるが、資本は流動し続ける存在であるということである。そもそも、資本主義の始まりとは、1492年以降の人とカネの流動化によるものであるから、資本主義における資本の本質は「流動」なのである。だから、どこの国にも動員されうる。

国家は「民族」や正義や正当性を与えるための「理念」という色がついているが、資本には色はない。どこにでも行ける。どこの国にも動員されうる。どの陣営につくこともできるのである。資本をカネや貨幣と読み替えれば、それの最大の価値は「流動性」である。何でも買うことができる。モノに買われることによって何にでも変わることができる流動的な存在であることが、この意味でも本質なのである。

この結果、「国家」という固定化メカニズムに寄生して、膨張していった。そして、寄生先を次々と移っていった。19世紀末から20世紀前半にかけて活躍したドイツの経済学者ヴェルナー・ゾンバルトの議論とも似ているが、資本はポルトガル、スペイン、オランダ、イギリスと寄生先を移していき、移った先が、近代欧州の覇者として君臨したのである。

また資本は植民地へも流動し、寄生先を増やし膨張していったのである。フランスとイギリスの植民地争いで、フランスは資源などの収奪という目的で、資本は植民地という寄生先で固定化されたが、イギリスにおいては、三角貿易に象徴されるように、植民地でも移動を続け、移動しながら最高の寄生先を探し続け、さらなる膨張を実現していった。それがイギリスの勝因の1つでもあった。

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