高市政権がメガソーラーに「宣戦布告」 補助金全廃の裏にある"不可解な理屈"と日本経済自滅への道
高市氏の前任者たちは、原子力や化石燃料ロビーからの圧力で太陽光推進に消極的だったかもしれないが、高市氏の場合は積極的な敵意さえ感じられる。「美しい国土が外国製(中国製)のソーラーパネルで埋め尽くされることに強く反対する」と彼女は宣言した。
高市氏は、太陽光は日本を中国依存にさせるため安全保障上の懸念があると主張する。しかし、日本は中国からのレアアース輸入を避けるために自動車産業を止めたわけではない。代わりに経産省は代替調達先の開拓を支援した。
インドは太陽光モジュールの主要な生産・輸出拠点になりつつあるが、依然として上流工程の部品は中国に依存している。ならば、インドのさらなる発展を支援すればいいのではないか。
政府関係者は屋根置き型太陽光が不足分を補えると主張するが、それは必要ではあるものの、事業用太陽光よりもコストがはるかに高く、パネルを輸入に頼る点では同じだ。
新技術の活用は現時点では幻想にすぎない
経済へのダメージを軽視するため、高市氏は幻想も振りまいている。彼女は2030年代の核融合発電の実用化を語るが、専門家はこれを鼻で笑っている。また、ペロブスカイト太陽電池が2030年代半ばまでに商業的に実現可能だとも主張する。窓やビルの外壁に塗布できるこの薄膜電池について、エネルギー経済・財務分析研究所(IEEFA)などの専門家は、2040年になっても大量普及にはコストが高すぎると指摘している。
また、政治家は、日本の9200の太陽光発電サイトの2割が、土砂崩れの起きやすい森林伐採地に建設されているという環境破壊を指摘する。こうした場所では230件以上の事故が発生しており、そのうちの1件は120棟の家屋を破壊した。
しかし、太陽光がなくても日本には毎年1000件以上の土砂崩れが発生している。200人の死者を出した2018年の西日本豪雨は、気候変動によって悪化した集中豪雨が原因だ。太陽光のために森林を伐採することは確かにリスクを高める。
有権者の反応は複雑だ。自治体の12%が設置を制限する条例を制定している一方で、74%は再エネを推進する条例を制定している。また、東京都や川崎市は新築建物への太陽光設置を義務化している。



















無料会員登録はこちら
ログインはこちら