高市政権がメガソーラーに「宣戦布告」 補助金全廃の裏にある"不可解な理屈"と日本経済自滅への道
振り返ってみると、太陽光発電が急増したのは、福島第一原発事故後、民主党政権が「固定価格買い取り制度(FIT)」を通じて手厚い補助金を導入したためだった。
太陽光の年間導入容量は2015年に10.8ギガワット(GW)でピークに達したが、その後、安倍晋三氏がFITをより効果の薄い「FIP(フィードインプレミアム)」に置き換えた。その結果、新規導入容量は着実に減速し、2024年の増加分はわずか2.5GWにとどまった。

太陽光だけで毎年3.5〜5.4GWの増加が必要とされる中、このペースでは日本は2030年の再エネ目標(全電力の36〜38%)に届かない。高市氏の動きは太陽光の成長をさらに縮小させ、ひいては排出削減目標の未達も招くだろう。
補助金廃止が発表される前でさえ、電力各社で構成される電力広域的運営推進機関(OCCTO)は、加盟企業の2029年の再エネ比率はわずか30%にとどまり、2034年になっても石炭が25%を供給し続けるとの予測を示していた。
太陽光への攻撃は経済を損なう
経済へは2通りの道筋で悪影響を与える。第一に、政府がコストが高く排出集約的な石炭やガスへの転換を強いることになる点だ。政府が予測するほどの数の原発を再稼働できると信じる専門家はほとんどいない。
すでに日本でも、新規の太陽光発電所の建設・運営コストは、既存の石炭火力発電所の運営コストを下回っている。太陽光が24時間安定してエネルギーを供給できるように蓄電池のコストを加えても、既存のガス発電所を動かすだけのコストより安く済む。

今後10年間で、太陽光のコストはさらに3分の1下がり、蓄電池のコストは半減すると予測され、太陽光の優位性は増大する。政府が推進するアンモニア混焼やCCSといった高コストで疑わしい手法は、このコスト差をさらに広げるだろう。2024年に世界の電力容量の増加分の87%を太陽光と風力(主に太陽光)が占めたのは、その低コストゆえである。



















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