高市政権がメガソーラーに「宣戦布告」 補助金全廃の裏にある"不可解な理屈"と日本経済自滅への道

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現在、日本産業界の電気料金は欧州並みであり、一般家庭の料金は(為替の歪みを避けるため購買力平価で比較すると)欧州より10%安い。太陽光の成長が阻害されれば、日本の電気料金は他国よりも割高になっていくだろう。

これは家計を圧迫するだけでなく、半導体、自動車、機械といった電力消費の多いセクターの競争力を削ぎ、成長を阻害する。自動車や半導体を重視する高市氏にとって、この政策は自己矛盾しているように見える。

さらに、AIやデータセンターの登場による膨大な電力需要の増加を考える必要がある。ソフトウェア分野での遅れにより、日本はすでにデジタルサービスの輸入に化石燃料以上の金額を費やしている。

OCCTOの予測では、電力需要は2040年までに最大25%、2050年までに40%増加する可能性がある。これには発電所、蓄電池、送電網のアップグレードへの巨額投資が必要だ。新規原発が法外に高価であることを考えれば、太陽光や風力を削ることは、より高コストな石炭などに頼ることを意味する。

電力容量を十分に拡大できなければ、AIやデータセンターなど経済成長に不可欠な資産の足かせとなる。一方で、再エネ不足のまま拡大すれば、排出量と電気料金の両方が高騰する。

世界の大手企業は再エネ利用のトレンド

また、世界有数の企業数百社が、2030年以降は100%再エネを使用する企業からのみ調達を行う「スコープ3」ルールの遵守を誓約している。

2020年当時、ソニー、ニッセイアセットマネジメント、花王、リコーは当時の河野太郎大臣に対し、2030年までに再エネ比率を40%に引き上げられなければ、拠点を海外に移さざるをえなくなると警告していた。

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