【1.6L NA市販エンジンでリッターあたり100馬力超、大衆車ベース高性能ハッチバック】VTECスポーツの金字塔、ホンダ「EG/EKシビック」の功績
数々のスポーツモデルが人気を博した1990年代。なかでも世界的な人気が現在も続くホンダ「シビック タイプR」の源流といえるのが、5代目「EG型(91年)」と6代目「EK型(95年)」のシビックだ。
とくに今でも語り継がれるのが、両世代ともに設定があった1.6L・4気筒のB16型エンジンを搭載したグレード。ホンダのお家芸「VTEC(ブイテック)」機構を採用したエンジンは、当時としては画期的な高出力を実現。軽量な車体とのマッチングによる俊敏な走りが、多くのクルマ好きを虜にした。まさに、当時ブームとなっていた「ホットハッチ」の代表格といわれた名車たちだ。
ここでは、50年以上続くロングセラーモデルであるシビックのなかでも、とくに90年代を席巻した5代目と6代目をピックアップ。それぞれの魅力や功績などを振り返ってみる。
90年代を席巻したホットハッチというジャンル
ホンダのシビックといえば、72年に登場した初代モデル以来、世界中で人気のロングセラーモデルだ。なかでも今回紹介する5代目のEG型と6代目のEK型は、1.3L、1.5L、1.6Lといった3タイプのエンジンを用意したほか、3ドアのハッチバックモデルをベースに、4ドアの「シビック フェリオ」、さらにアメリカ生産の輸入車である2ドアクーペの「シビック クーペ」といった豊富なラインナップを展開した。
ジャーナリストなどがその年で最も優れたクルマを選ぶ「日本カー・オブ・ザ・イヤー」では、91-92年度にEG型シビック、95-96年度にEK型シビックが受賞したことからも当時、大きな話題を博した大衆車だったことがわかる。なかでも、今回取り上げる1.6LのB16型エンジン搭載車は、ホットハッチと呼ばれた人気車種のひとつ。


















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