【1.6L NA市販エンジンでリッターあたり100馬力超、大衆車ベース高性能ハッチバック】VTECスポーツの金字塔、ホンダ「EG/EKシビック」の功績

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シビック タイプRのスタイリング
シビック タイプRのスタイリング(写真:本田技研工業)

外観では、前後のアンダースポイラーやリアスポイラーなど、高速安定性を高める空力パーツを採用。7本スポークの専用アルミホイールなどにより、ダイナミックなフォルムを実現する。また、内装には、高いホールド性を誇るレカロ製バケットシートを採用。赤いシート生地とともに、今でもシビック タイプRをはじめ、ホンダ車のスポーツグレードなどで定番となる装備だといえる。

そして、注目なのが走行性能。FFスポーツモデルの金字塔と呼ばれている理由には、徹底した車体の軽量化と専用設計のエンジンにある。エンジンは、先代のB16A型を進化させたタイプR専用の「B16B」型を搭載。NA(自然吸気)エンジンとしては当時の世界最高峰といえる高出力を発揮し、リッターあたり116馬力を実現。8200回転という超高回転で最高出力185PSものパワーを生み出し、まさにレーシングカーを彷彿とさせる特性を誇った。

シビック タイプRのインテリア
シビック タイプRのインテリア(写真:本田技研工業)

また、ベースモデルから吸音材まで剥がすなど徹底的な軽量化が施された車体は、車両重量わずか1050kg(エアコン非装備車)。この軽さもキビキビとしたハンドリングや加速性能の源になっていた。

ちなみに初代シビック タイプRは、当時、車体とエンジンのバランスが非常に高く評価され、まさにホットハッチやボーイズレーサーの代表格として高い人気を獲得。当時、アフターパーツもかなり豊富で、無限やスプーンスポーツといった有名チューナーによるカスタム車両も人気を博し、多くのファンから支持を受けた。

モータースポーツでも活躍したシビックの姿

このように、当時としてはかなりの高性能ぶりを発揮したことで、まさに、当時の若者にとって、憧れのスポーツモデルだったEG型とEK型のシビック。そのポテンシャルの高さは、モータースポーツの現場でも実証されており、当時の国内最高峰レースのひとつ「全日本ツーリングカー選手権(JTC/JTCC)」でも大きな活躍を見せた。

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