【1.6L NA市販エンジンでリッターあたり100馬力超、大衆車ベース高性能ハッチバック】VTECスポーツの金字塔、ホンダ「EG/EKシビック」の功績

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EG型シビック搭載の1.6L VTECエンジン
EG型シビック搭載の1.6L VTECエンジン(写真:本田技研工業)

そんなホットハッチの90年代における代表格が、EG型とEK型シビックのB16型エンジン搭載車だ。

今や伝説のエンジンとまでいわれている1.6L・4気筒ユニットは、独自の可変バルブタイミング・リフト機構の「VTEC」を採用。エンジンの回転数に応じ、ガソリンと空気の混合気を入れ、排気ガスを出す「吸排気バルブ」の開き方(リフト量)とタイミングを制御するのがこの機構。低回転域では燃費や扱いやすさを、高回転域では高出力を両立させ、日常使いからスポーツ走行まで幅広いシーンで最適なエンジン性能を発揮することが特徴だ。

VTECは、その進化版が、現在のホンダ車でも多くのモデルに採用されており、まさにホンダのお家芸と呼べるもの。それを最初に採用したのがB16A型エンジンで、89年に登場した3ドアクーペの2代目「インテグラ」に搭載された。排気量1Lあたりの出力100馬力を実現、最高出力は160PSを発揮。そんなB16A型エンジンを搭載したモデルは、ハイパフォーマンスなFFスポーツ車として人気となった。

5代目EGシビック(1991年~1995年)

EG型シビック SiR Ⅱのリアビュー
EG型シビック SiR Ⅱのリアビュー(写真:本田技研工業)

その後、B16A型エンジンは、87年に登場した4代目のEF型シビックでも、89年のマイナーチェンジ時に採用。当時はEF型もホットハッチとして人気を博したが、それを継承したのが91年に登場したEG型シビックの「SiR」や「SiR-Ⅱ」といったグレードだった。

通称「スポーツシビック」と呼ばれたEG型は、スマートで行動的な当時の若者に向けて開発されたという。外観デザインは、滑らかなボディにするフラッシュサーフェス化などによりスポーティさを演出。フロントのダブルウイッシュボーン・サスペンションなどの採用により、しなやかでスポーティな乗り心地と、高い限界性能を両立した乗り味などが特徴だった。

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