トライアルが営む「一泊2980円温泉宿」驚きの満足度!さらには「ミシュラン旅館の運営」まで!?→24時間スーパーが別業態の宿を手掛けた意外な理由
宿の食事はトライアルグループ傘下のこはく本舗が手掛けている。
「トライアルはもともと『食の美味しさ』をグループ内コンセプトとして進んでいるので、宿においても価格以上の価値を意識しています」と佐藤さんが語るように、大分産豊後和牛のすき焼きなど、「この価格帯の宿でこんなに質の良いお肉が!?」と驚くような地元の良い素材を使った食事が提供されている。(焼肉やしゃぶしゃぶも)この価格が実現できるのも、トライアルグループの持つ物流の強みも大きいだろう。
2008年のオープン後はすぐに話題になり、半年先まで予約が埋まったという。
サービスはシンプル、顧客は自分のペースで楽しめる
その後、2025年のリニューアルで少しだけサービス内容を調整。バスタオル&アメニティあり、布団敷きサービスありに。さらに、オープンして15年以上経過したため設備を一部補修してきれいにした。そして価格は現在素泊まりで最安値2980円~、一泊二食付きで最安値6980円~になった。これでもかなりの低価格だ。
「長く続けていくために、価格とサービスの業界水準を意識していろいろ見直しました。でも基本はシンプルなサービスでお客様に自分のペースでゆったり過ごしてもらう姿勢はそのままです」(佐藤勇太さん)
近年の旅館の“至れり尽くせり”の接客は、自由に過ごしたいときはむしろ気疲れしてしまうケースもあるだろう。特に九重は登山や周辺の自然散策など自分のペースで楽しむ場所なので、この場所に合ったスタイルだと思う。
スタッフが丹精込めた浴場に、自然と一体化したようなロッジ、そこに魅力的な食の選択肢も加わり、顧客の体験を最大限に高める。
特に家族湯が大好評。「5つある家族湯は、貸切り温泉で好きな時にいつでも入れます。源泉かけ流しの温泉の質もすごく良くて、お客様から温泉はとにかくご好評いただいていますね」と佐藤さん。
一方、高級路線として立ち上げた大分九重久織亭は全9棟ある離れからなる。すべての客室に半露天風呂が付いており、部屋もゆとりある間取りで高級感と特別感を演出。食事は地元の最高の食材を使ったコース料理を一流シェフが提供し、2018年にミシュランに選ばれた。



















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