新興企業は、玉石混交だ。首を傾げたくなるものも少なくない。短期的な収益の見込める消費者向けビジネスが多いと言われる。内容がない、いかがわしいものもあるし、アメリカのサービスの単なる模倣も多い。ただし、本物もある。
最近の創業者には、北京大学などの有名校を卒業した人たちが多い。アメリカのアイデアをコピーするだけでなく、オリジナルなアイデアで事業を展開している。インターネットブラウザのMaxthon、携帯電話経由で財務サービスや財務情報を提供するOriental Wisdam、Skypeに似たサービスを提供するPingcoなどがその例だ。大学発ベンチャー企業も多い。この分野で、精華大学は有名だ。
表は世界知的所有権機関(WIPO)が発表した11年の国際特許出願件数だ。企業別でトップは、中国の中興通訊(ZTE Corporation)だ。85年に設立された通信設備および通信端末のメーカーである。
過去2年間首位にあったパナソニックは、2位に後退した。3位が華為だ。このように、中国企業の躍進が目立つ。なお、国別では、トップはアメリカで、以下、日本、ドイツ、中国と続く。中国の製造業は、もはや、出稼ぎ農民の低賃金に頼って安い製品を作って売るというだけのものではないのだ。
以上で見たのは、いずれも設立後日の浅い若い企業であり、企業家精神に満ちたワンマン経営者が積極的にリスクを取って経営している。そのため、機動的・攻撃的であり、柔軟だ。