2026年大河ドラマ『豊臣兄弟!』主演・仲野太賀の原点。14歳で演じた「悲劇的な末路たどる武将」の正体とは

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秀頼は文禄2年(1593)の生まれであり、『豊臣兄弟!』の主人公・秀長は天正19年(1591)に没していますので、秀長没後のことが描かれない限り、『豊臣兄弟!』に秀頼が登場することはおそらくないでしょう。

秀頼というと体は細くて、なよなよして、母の淀殿の言いなりのようなイメージがあるかもしれません。

しかし、後藤又兵衛(大坂夏の陣に豊臣秀頼の招きを受けて奮戦し討死した武将)の小姓を務めた長澤九郎兵衛の覚書『長澤聞書』によると「秀頼公冬陣には御歳二十三」で「世になき御ふとり也」と記されているのです。

秀頼は大坂冬の陣(1614年)の時には年齢は23歳であったが、とても太っていたと書かれているのでした。

また江戸時代中期に成立した『明良洪範』という逸話・見聞集にも秀頼は「大兵」(体が大きいこと)であり、身長は「六尺五寸」(197センチ)と記されています。こうした逸話集を見ていると、また別の秀頼像が立ちあらわれてきます。

『豊臣兄弟!』では新たな豊臣秀長像に期待

俳優もまた、歴史上の人物を演じることにより、われわれに新たな人物像を見せつけてくれます。『豊臣兄弟!』で豊臣秀長を演じる仲野太賀さんは名補佐役と言われる秀長をどのように演じ、どのような秀長イメージを我々に植え付けてくれるのでしょうか。

濱田 浩一郎 歴史学者、作家、評論家

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はまだ こういちろう / Koichiro Hamada

1983年大阪生まれ、兵庫県相生市出身。2006年皇學館大学文学部卒業、2011年皇學館大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得満期退学。専門は日本中世史。兵庫県立大学内播磨学研究所研究員、姫路日ノ本短期大学講師、姫路獨協大学講師を歴任。武蔵野学院大学日本総合研究所スペシャルアカデミックフェロー。『播磨赤松一族』(KADOKAWA)、『あの名将たちの狂気の謎』(KADOKAWA)、『北条義時』(星海社)、『家康クライシスー天下人の危機回避術ー』(ワニブックス)など著書多数
X: https://twitter.com/hamadakoichiro

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