2026年大河ドラマ『豊臣兄弟!』主演・仲野太賀の原点。14歳で演じた「悲劇的な末路たどる武将」の正体とは
平井城にとどまった龍若丸は乳母子の目賀田新助兄弟3人、その叔父・九里采女正、九里与左衛門などにより「介補」(補助)されていました。が、敵軍が大勢押し寄せてくるとの知らせを受けて、一同は密かに民家へ龍若丸を避難させます。
ところが目賀田氏らは「若君をこのまま扶養して敵のために命を失うよりは、若君を携えて降人となり、土地を宛てがわれたほうが良い」と判断。龍若丸を輿に乗せて小田原に連行するのでした。
北条氏康は龍若丸を処刑することを決めます。そして伊豆国修禅寺に護送すると、そこで龍若丸を「誅戮」したのです。
しかし同書によれば話はそれで終わらず、目賀田一族を氏康は許さず、小田原を引き回した末に「磔梟」(斬罪にした罪人の首を木にかけてさらすこと)にしたのでした。
龍若丸は神尾治部右衛門という「侍」に介錯(首を斬られた)されたのですが、その神尾は程なく、精神を病み「狂い死に」したということです。
ちなみに同書は北条氏康を「誉れの大将」として称賛しています。
俳優・仲野太賀さんが大河で初めて演じたのは、関東管領の嫡子に生まれながらも悲劇的な最後を遂げた上杉龍若丸という人物だったのです。
2011年『江~姫たちの戦国~』での役どころは?
仲野さんは他にも大河に出演していますが、その1つが2011年放送の『江~姫たちの戦国~』です。
主人公は徳川幕府2代将軍・徳川秀忠の正室・江であり、主演は上野樹里さんでした。その『江』の中で仲野さんは豊臣秀頼(江の姉である淀君の子)を演じたのです。
仲野さんは『江』で秀頼を演じたことについて「この作品を撮影していた頃は、役者としての物心がつき始めた時期だったように思います。とにかく一生懸命に取り組んで、芝居をしているなかで、それまでに感じたことのない気持ちに触れることができました」と語っています(「NHKアーカイブス」仲野太賀)。


















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