「キャンセルする理由はない」 それでも日本に来る中国エリートのホンネ。総資産10億円超え《超富裕層》の彼女が今も日本を選ぶワケとは
とはいえ、ビジネスは中国で行うことが多いので、親はよく行き来し、彼女の感覚も中国人のままである。アメリカで金融を習い、ファミリービジネスを継承することも考えたが、シンガポール出身の夫と結婚し、子供を2人授かったので、現在シンガポールで育児をしながら、プライベートコンサルタントをやったり、夫がサポートしているスポーツチームの経営管理をやっている。
カナダのパスポートを持っているBさんは、旅行に関する情報収集は基本的にRED(小紅書:中国のファッション、グルメ、旅行などの投稿を共有するSNS)経由で、普通の中国人と変わらない。
2人ともビーガンなので、インタビュー用の店探しに一苦労したが、幸い東京で、野菜のみの懐石料理コースを提供する店を見つけた。Aさんに最近の情勢に不安があるかと聞いたが、「影響を受けるのは政府で働く人や、政府とつながりがある人でしょう。ダメと言われなくても周りの目を気にしてしまうし、何かあったらリスキーなので、楽しむための旅行は本末転倒になる。私は外資だし、気にする人もいないし、気にする必要もないので全然平気」と説明してくれる。
日本でのお目当ては…
どうしてBさんと日本で待ち合わせしたかを尋ねると、「紅葉狩りに決まっているよ。コロナ前に京都での紅葉狩りが美しすぎて心が奪われた。どこで写真を撮っても絵になる。Bさんと久しぶりに2人っきりで女子旅行するので、彼女にもこの美しさを見せたい」と。
Bさんも「夫も日本好きで年1~2回来ているが、毎回夫のドライブに付き合っているので気分転換したい。ついでに子供用品を見てみたい。日本は、安すぎる」という。
2人の旅は、最近銀座にできたばかりの超高級ホテルの宿泊からスタートする。食事の制限があるので、そこまで楽しむことはできなかったが、日本の野菜もフルーツも味がよく、百貨店でいっぱい買って堪能した。
ハイヤーと通訳の依頼はRED経由。関東近辺の紅葉がきれいなところを回り、座禅と茶道体験を含めて、8日間気兼ねない時間を過ごした。



















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