しかも、年末年始の食事のスタイルには、健康にマイナスをもたらしやすい大きな特徴があります。
それは、「のべつまくなしに、ダラダラと食べる」ことが多い点です。
年末年始は、仕事などの日常のストレスから開放されたせいか、「少しくらい不摂生をしてもいい」「いつもと違う食べ方をしても構わない」という気持ちがベースにある場合が少なくありません。すると、ちょっと時間が空くたびに何かをつまんでいたり、おなかが一杯になっていてもお菓子やデザートをダラダラと口に運んでいたりという行動をとりがちになります。とくにお正月は、ほとんど1日中、ダラダラとのべつまくなしに何かを食べているような生活を送っている人が多いのではないでしょうか。
脂肪肝だけでなく、内臓脂肪蓄積や肥満も進む
しかし、こうした食行動は、非常に健康によくないのです。
この「のべつまくなしのダラダラ食べ」をしていると、血糖値が上がりっぱなしのような状態になります。しかも、後から後から糖質たっぷりの食べ物が入ってくると、その都度インスリンも追加分泌され続けることになります。そうすると、インスリンが分泌されるたび、余剰ブドウ糖を中性脂肪に変換するシステムが稼働することになるのです。
つまり、中性脂肪が次から次に合成され続け、たいへんな勢いで脂肪肝が進行してしまうことになりかねないわけです。それに、中性脂肪が蓄積する行先は肝臓だけではありません。内臓の周りに脂肪がつけば、内臓脂肪が蓄積して高血圧などの問題を起こしやすくなりますし、ウエストなどの皮下に脂肪がたまれば着実に肥満が進んでいくことになります。
よく、「年末年始の休暇のうちに5キロも体重が増えてしまった」「毎日食べてばかりで冬太りになってしまった」という人を見かけますが、こういった「次々に中性脂肪を生み出すような食べ方」をしていれば太ってしまうのも当然のことなのです。
脂肪肝はもちろん、内臓脂肪も、肥満も、さまざまな生活習慣病を招き寄せる大きな原因となります。この先も健康をキープしていきたいのであれば、年末年始の食事の摂り方にはあらかじめ十分注意をしておいたほうがよいのではないでしょうか。


















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