中学受験で"後悔"が52%の衝撃!「こんなはずじゃなかった」 令和に親が犯しがちな"その先"の戦略ミス

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つまり、進学校にいることで評定が下がり、推薦入試の道が閉ざされるという逆転現象が起きるのです。自分が知っている限りでも、開成高校・麻布高校・桜蔭高校などの学校で評定がボロボロになってしまい、総合型選抜を受けられず、結果として浪人せざるをえなくなってしまったり、不本意な大学入試になってしまうケースを見ています。

親としては「せっかく難関校に入ったのだから」と思ってしまいがちですが、それが子どもの可能性をむしろ狭めることすらあるのです。

中学受験は“スタート地点”であって“ゴール”ではない

ここで大事なのは、中学受験は、子どもの学びのスタート地点にすぎないという事実です。

偏差値の高い学校に入ることは確かに1つの成果ですが、その後の6年間で求められる力は、「自己管理力」「心の回復力(レジリエンス)」「目的意識」「学習の持続力」など、中学受験とは少し質が異なる場合のある能力になります。そして学校の環境がその子の性質と合わない場合、せっかくの努力が逆に裏目に出てしまうことがあるのです。

親が見落としがちなポイント
1.“学校のレベル”より“その子に合う学習環境か”のほうが重要
2.燃え尽き症候群が中1〜中2で多発する
3.努力型ほど進学校で苦しむことがある
4.評定平均のシステムは進学校が不利になりがち
5.進学校にしがみつくことで、推薦入試の道を閉ざしてしまうことがある

中学受験に成功したら“勝ち組”という考えは、もはや時代に合っていません。深海魚化・燃え尽き症候群・評定平均の不利といった問題が重なり、せっかく入った難関校が“足かせ”になることすらあります。

大切なのは、わが子にとってベストな環境・ペース・選択肢を確保することだと思います。「中学受験に成功したから安心」ではなく、その後の人生も考えた人生設計を検討する必要があると言えます。

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孫 辰洋 リザプロ代表取締役/日本ITビジネスカレッジ理事

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そん たつひろ / Tatsuhiro Son

2000年生まれ。茨城県の高校から総合型選抜で早稲田大学政治経済学部を初めとした4学部に合格、中国の清華大学にも合格。受験時に周りに経験者がいないことや、都心部に総合型選抜の情報が集中しているのを痛感し、大学1年生時からオンラインでAO推薦コンシェルジュを提供し始め、2020年にリザプロ株式会社を設立。累計2000家庭以上の総合型選抜による大学合格を支援、また実際の指導経験を活かしAbema primeにAO推薦のプロとして出演。『3ヶ月で英検®準1級を合格する』(幻冬舎)、『推薦入試の教科書』(星海社)の監修を務める。

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