【ローストチキン事件】「あ…ありがとう…でも…」《凝った料理作ってドヤ顔》の夫に妻の言えなかった本音が爆発 「牛ほほ肉の煮込みより…」
「お待たせ!」という夫の声とともに食卓に並べられた焼き立てのローストチキンは、確かに美味しかった。しかし、夫が6時間以上かけて仕上げたのはローストチキン一品のみ。正直、サラダやスープも欲しかったし、子どもたちにはフルーツくらい出してほしかった。
だが、その日の夫にとってのミッションは『美味しいローストチキンを家族に振る舞う』ただ一点。夫はそれをクリアすることに全神経を注いでいた。当然、副菜やデザートといった細かなメニューに気を配る余裕もない。もちろん、妻である私の薄ら笑いの裏に隠された数々の不満に、気づく余地もなかったのだ。
“夫の凝った料理”が夫婦間に軋轢を生む理由
このほかにも、燻製料理や魯肉飯(ルーローハン)、スパイスカレー、牛ほほ肉の煮込みなど、夫がこだわり抜いて作った料理を挙げればキリがない。そしてその都度、私は嘘偽りなく「美味しい」と感想を述べつつも、どこか消化しきれない心のモヤモヤを抱えていた。
我が家のローストチキンの一件を含め、“凝った料理作りにハマる夫”の問題点を改めて考えてみると、夫婦の間に小さな軋轢が生まれる主な要因は、次の3つに集約されるように思う。
1つ目は、夫が作る料理は“自分が作りたいもの”であり、必ずしも妻が望むものではない点だ。特に普段の料理担当が妻である場合、妻側は夫の料理に“特別感”を期待していないことが多い。むしろ、冷蔵庫にある食材で手早く作れる、ごく一般的な日常食を数品作ってくれるほうが、よほど助かるのである。
料理にこだわる夫たちは、自分の作りたい料理に一球入魂で挑みがちだ。一方で普段から台所に立つ妻は、栄養バランスや品数、ボリュームなど、さまざまな要素に気を配りながら料理を作っている。子どもがいる家庭なら、その傾向はなおさら強い。
別に120点の味を求めているわけではない。SNS映えも必要ない。むしろ、70〜80点でいいから“日常のご飯”をサッと用意してくれるほうが、妻にとってはありがたいのだ。料理に対するこの認識のズレが、妻の小さな不満に繋がっているのだろう。



















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