ほぼ全上院議員が汚職に関与?フィリピンの現実/上下院議長・主要閣僚が辞任・解任でマルコス政権は存続の危機
大統領は11月15日、「取り合う価値もない」とコー発言を否定、ロムアルデス氏も全否定の談話を出した。確かにコー氏の証言は宣誓をしておらず、矛盾も多く具体的な証拠もないため、真偽は不明だ。
大規模化するデモ、クーデターを呼びかける退役軍人
行政監察院は11月20日、コー氏と公共事業道路省の役人や請負業者ら計18人を汚職罪などで公務員弾劾裁判所に起訴した。逮捕状も出された。
マルコス氏は自身の演説がきっかけになったことを受けて「私が始めたことだ。私が後始末をやりとげる」と宣言した。疑惑の議員や役人らをさらに追及する構えで「彼らにメリー・クリスマスはない」と早期の訴追を誓った。それでも騒動が収まる気配はない。
そもそも施政方針演説で、自らの政府職員や請負業者に「恥を知れ」と叫ぶのはお門違いとの指摘がある。マルコス氏は3年間にわたり予算案をつくり、上下院の修正案を承認し、執行した政府のトップである。恥を知るべきは本人ではないのか……。
その後、汚職に抗議する大規模なデモが組織されたとき、マルコス氏は国民の怒りに理解を示し、「自分も大統領でなければデモに参加していた」と報道陣に述べた。SNS上では「あなたが大統領でなければデモはなかった」と揶揄されていた。
9月21日、11月16日〜17日にはマニラ首都圏で数十万人規模の反汚職集会が開かれ、一部の退役軍人が政府に反旗を翻すよう国軍に求める演説をした。ほかにも新興宗教団体が国軍にクーデターを持ち掛けたとの報道があり、国軍参謀総長が会見で「憲法に従う」と謀反を否定する一幕もあった。
他方、SNSでは大統領の辞任を求める声が広がりつつある。マニラ首都圏などでは再び、11月30日の集会とデモが呼びかけられている。規模や参加団体の数によっては政権に大きな圧力がかかる可能性がある。



















無料会員登録はこちら
ログインはこちら