ほぼ全上院議員が汚職に関与?フィリピンの現実/上下院議長・主要閣僚が辞任・解任でマルコス政権は存続の危機
こうした悪徳役人は上院の公聴会で追及され、背後にいる政治家の関与を証言した。総合すると、不正の仕組みは以下のようだ。
政府予算案の提出を受けた上下院議員は審議の過程で自分たちが自由に使える費目を追加で「挿入」する。それを自らの選挙区の公共事業費にあてるが、地元の役人と結託して特定の業者に発注する。議員は平均して予算額の25%のキックバックを受け取る。業者は残り75%で事業を進めることになるが、粗悪でも完成すればまだマシ。悪ければ「幽霊事業」のまま予算は闇に消える。
財務省は23〜25年の過去3年で汚職や架空発注により最大1185億ペソの経済損失が生じたと試算した。
公聴会や報道によって多くの議員や役人の名前が上がり、辞任や罷免のドミノ倒しが起きた。公共事業道路相や同省幹部に続いて官房長官、予算管理相が辞任、あるいは解雇された。
マルコス大統領の周辺も汚職まみれ
正副大統領に次ぐ政権継承順位3位の上院議長フランシス・エスクデロ氏は請負業者から選挙時に資金援助を受けていたことが報道され、院内クーデターの形でその座を追われた。下院のマーティン・ロムアルデス議員も不正を指摘され、議長職を降りた。同議員は、マルコス大統領のいとこで、22年の就任以来、政権を支え下院を牛耳ってきた黒幕だ。



















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