『原発不明がん』で逝った夫は「18日間自宅で生活できただけでも奇跡的だった」と医師。そばにいる家族には何ができるのか? 妻の葛藤
がんのセカンドオピニオン、どんな病院を選べばいい?
がんに限らず、長期にわたって病因や病名が不明な場合、患者や家族には何ができるのか。
「うちのような場合はどうしたらいいんでしょうか」。私は我慢できず涙ぐんで訊ねた。
「いくら検査しても原因不明で診断がつかない場合、症状が出ている臓器の専門医をたくさん訪ねる以外ないかもしれません。でも一般消化器外科だと、極めて珍しいがんなので……」。奥屋医師はそこで言葉に詰まってしまったようだ。
ならば、セカンドオピニオンを頼む病院の選択方法も知りたい。
「病名がある程度推測される場合は、その病気をたくさん診ている経験値の高い病院や医師に頼むべきでしょうね。
がんの場合、昨今は希少がんや難治がんであっても、全国どこからでもそれぞれの専門の医療機関につながるようにと、専門医がガイドラインを作って啓蒙したり、情報発信をしたりしているのですが、実際はまだまだ足りないと思います。情報を探し出せず、結局たどり着けない人も多いんじゃないでしょうか。
がん細胞が見つかっていない場合、通常、国立がん研究センターや当院がセカンドオピニオンを求められることはありません。ただ、他に可能性が見つからないと判断されれば、もちろん引き受けます。がんの種類は非常に多く状態も様々で、胃や肺などのメジャーながんであっても、通常の治療が効かない場合がたくさんあります。自衛のために最低限の健康診断は欠かさないでほしいですね」



















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