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すべての苦しみの種は【ほとんど妄想】とバッサリ切って捨てる…仏教が説く"驚きの世界観"とは

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  • 大愚 元勝 佛心宗大叢山福厳寺住職、慈光グループ会長
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例えば、目の前に自転車が置いてあったとします。この自転車は、あなたの外側にあるのか? それとも内側にあるのか? このように問われたら、たぶんほぼすべての方が「外側」と答えることでしょう。ところが、じつはその自転車は、自分の「内側」に存在するものなのです。

目というレンズを通して脳に投影された自転車は、私たちの心が「そこに自転車が存在する」と認識して初めて、存在として成立します。

「ここに自転車がありますよね」とあなたが誰かに説明する場合、その「ここ」はあなたの心の中で認識されている場所のことを指しています。だから仏教的には、外側ではなく内側にあると考えるのです。

要するに、この世に存在するモノやコトは、すべて自分の内側にあるとするのが仏教なのです。しかもそれらは諸行無常であり、つねに変化しているので、永遠なるものはひとつもありません。

「つねに同じ私」「変わらない私」は、存在しない

「私」にしても、いつの時点の、どういう状況の「私」なのか? と考えます。つまり、「つねに同じ私」「変わらない私」などというものは、存在しないということです。

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また、私たちは自分の内側にあるモノやコトに余計な妄想を加え、巨大化させたり変形させたりしてしまいます。だから、あなたが存在として認識しているものは、ともすると実態とはかけ離れたハリボテだったりするわけです。

抱えている苦悩に向き合う前に、まずはそういった心のメカニズムを理解しましょう。

心に苦悩が生まれるのは当然であり、やむを得ないこと。でも、そのほとんどは自分が生み出した妄想混じりの虚像なので、自分の力で変えていくことができる。そのように考えてみてください。

「自分の心の中で好き勝手に虚像をつくり出して、それに対して勝手に反応しているだけなんだ」

それがわかっていれば、マイナスの感情を生じさせることはやめられなくても、なにかつらいことがあったときに受けるショックを和らげることができる。本来であれば震度7レベルのものを2とか3あたりにとどめることができるようになります。

そう自分で仕向けるように、割り切って心の練習を積んでいけば、マイナスの感情にいちいち動じることがなくなっていくでしょう。

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