「憧れの体型に変化」Z世代女子が、ユニクロのキッズ服をピチT代わりに着こなす思惑とは?

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普通のTシャツよりもややフィットして見えるが、そのタイトなシルエットが結果的にY2Kファッション(1990年代後半〜2000年代にはやったギャルファッションに近いファッショントレンド)のような印象を与えるとして、若者の間で注目を集めている。

女性の平均身長前後であれば、130~150cm用のキッズTシャツがぴったり体のラインにフィットするピチTサイズに該当する(個人差あり)。価格帯は1000円前後で購入できるものが多い。

さりげないスタイルのアピールが定着か

冒頭で述べた通り、Z世代の間では、「モデルのような細さ」だけでなく「健康的な細さ」も理想の体型として認識されるようになっている。

こうした変化の中で、自分の体型をどう見せるかをめぐって新しい動きが見られるのだ。

 (左から青山学院大学文学部フランス文学科4年・吉川萌愛、横浜国立大学経済学部経済学科4年・山田大二朗)

今回取り上げたキッズ服の流行は、その象徴のひとつである。キッズ服は、可愛らしいデザインでありながら体のラインを自然にきれいに見せてくれる。

また、価格が手頃であることや、「平成女児」トレンドの延長として着こなせることから、体型をさりげなく表現できるファッションとして支持を集めている。

今後もこうしたファッション価値観が広がり、「トレンドに乗っているという体裁で、さりげなくスタイルをアピールするファッション」が、若者文化の一部として定着していくのではないか。

原田 曜平 芝浦工業大学デザイン工学部UXコース教授

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はらだ ようへい / Yohei Harada

1977年生まれ。慶応義塾大学商学部卒業後、博報堂に入社。ストラテジックプランニング局、博報堂生活総合研究所、研究開発局を経て、博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダー。2018年よりマーケティングアナリストとして活動。2003年、JAAA広告賞・新人部門賞を受賞。著書に『平成トレンド史』『それ、なんで流行ってるの?』『新・オタク経済』『寡欲都市tokyo』『Z世代 若者はなぜインスタ・TikTokにハマるのか?』などがある。

原田曜平研究室 デザイン工学部UXコース インサイトデザイン研究室(https://yoheiharada-lab.com)

 

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